2021年5月5日水曜日

2021GW 能登北陸ツーリング 三日目

 三日目。ついに天気予報は雨となった。朝起きればかなり強い降り。普段であればツーリングに出掛けようなんて思えないほどの降り。さらに気温もかなり下がっている。
 当初の予定では七尾城を見て後、北陸自動車道でワープ。糸魚川から国道148を南下。扇沢でバスに乗って黒部ダムへというルートだった。
 しかし冷静に考えてこの雨。標高の高い北アルプスに位置する黒部ダムの天候がどうなってるか。下手すれば雪。強風豪雨で通行止めというのが現実だろう。ここはすっぱり諦めるしかない。
 となれば本日の宿である松本へはどう行くか?黒部ダム散策という予定がなくなった以上急ぐ必要はない。であれば高いお金を支払って北陸自動車道を使う理由はないな。
 そもそも糸魚川方面へ北上する必要もなく、高岡から南下して国道158号線にて松本を目指すというルートも検討してみた。つまり北アルプスを北から迂回するか、南から迂回するかということだ。

 
 雨雲レーダーを精査した結果、北アルプス山脈の東側はあまり雨が降らないことに気付く。日本海側から押し寄せる雲は北アルプスに阻まれ進めないのだろうか。十分あり得ることだと思い、また一昨年新潟から富山に向かった際、時間がないからということで北陸道を使ってしまった経緯を思い出し、今回は国道を使ってのんびり北上するルートに決めた。

①七尾城
 本日最初で最後の訪問地。日本100名城の一つ、山城七尾城。能登半島の付け根に位置し、半島全域を見守る要衝。小高い山の山頂を削り本丸を作り、尾根沿いに二の丸、三の丸が地形を巧みに利用して作られた。

 落城後ほどなくして、能登を与えられた前田利家が入城したというが、すぐに賤ケ岳の合戦が起こり、前田家は加賀を本拠地としたため、畠山家のころの遺構が今でも残っているという。
 実際、本丸前に幾重にも渡って並べられた石垣は見事で、ただでさえ攻め落としにくい山城に、こんな立派な石垣や堀切が備えられていれば、簡単には落とせなかったであろう。実際上杉謙信が七尾城を攻めた際も簡単には攻め崩せず、お家騒動に端を発する調略によって落としている。
 登城路はウッドチップが巻かれ雨の中ぬかることなく歩けて嬉しい。

②二上山万葉ライン
 七尾城資料館へ寄ってスタンプを押し、まずは国道160号線にて南下する。交通量も少なく走りやすい二車線道路。天気はと言えば朝方の本降りが若干治まる。このまま落ち着いてくれればと思うが、雨雲レーダーを見る限り望みはない。
 走り出してすぐヘルメットのシールドが曇ってしまい、前がまったく見えなくなる。ピンロックシートを拭き取る際、濡れたタオルで拭いたためか。給油を兼ねてスタンドに立ち寄り再度拭き取り。先ほどよりはマシだがやっぱり曇りが取れない。これは厳しい旅になりそうだと思ったが、R160を走っているうちにいつの間にか曇りが取れた。


  予定では道の駅「雨晴」(名前が意味深)に立ち寄り、二上山万葉ラインを走るつもりだったが、道の駅への入り口を間違えてしまった。R160からの万葉ライン入口を見掛けたので走ってみるが、林道のような感じで景色もあまり望めず、うわさほどの楽しい道と思えず。峠まで上がったところで引き返し、この天候では全線走る気になれなかった。

③朝日町
 万葉ラインをUターンしてR160に戻り、高岡市にてR8へ合流。ここから糸魚川までただひたすら国道8号線を走っていくのみ。
 幸いにしてR8はバイパス化しており、交通量はそこそこあるものの流れは速い。高岡や富山といった市街地を通る際は信号にぶつかることも多いが仕方ない。
 いったん収まっていた雨も富山を過ぎるころにはついに本降りになり、それにつれて気温もぐんぐん下がってくる。下道を走るときは音楽を聴かないようにしているのだが、今日は仕方ない。音楽でも聴いて気を紛らわせなければ辛過ぎた。
 滑川、魚津、黒部と過ぎて、やっと糸魚川が案内標識に出始める。まだまだ遠い。
 朝日町にてトイレ休憩。あったかいコーヒーで暖を取る。店の前には若者のツーリング集団。みんなで肩を寄せ合い、カップラーメンをすすっている。

④糸魚川
 街中を突き進むバイパスであったR8は、朝日町を越えた辺りで海沿いの道になる。この辺りは山が海岸線まで張り出していて断崖絶壁となり、狭い土地になんとかバイパスと北陸道、新幹線が通っている険しい箇所だ。冬場は寒かろうなあ。
 親不知付近は洞門の連続。カーブも多く走りにくい。かつては狭い海岸まで降りて、波間を縫うようにして通り抜けたという。それが親不知子不知の由来だそうだ。
 最大の難所を越えて糸魚川市街へ。次は国道148号線沿いに南下するのみ。気付けば14時近い。疲れたし雨でびしょびしょなのでしっかりと休憩を取るためガストへ。はみでるステーキを食す。大してうまくない。さらに再出発しようとしたら右のレインカバーが吹き飛んでいた。当然なかまでびっしょり。100名城ガイドを始めとする本は大丈夫だろうか。

⑤白馬
 R148は雪対策のためか長いトンネル区間が多かった。今日は連休中ということもあり助かっているが、トラックの後ろについたらストレスが溜まるだろうな。天気が悪いこともあってか交通量自体も少なめ。
 気温は10度を下回る。付近はスキー場だらけ。寒いのもうなづける。天気の良い夏場にもう一度来てみたいものだ。
 道の駅白馬にてトイレ休憩。この辺りは宿泊施設も多いためか人出があった。

⑥北アルプスパノラマロード
 白馬辺りまで走って結局雨は止まず。北アルプス山脈の東側は雨が降らないってどういう読みだったんだと自分を呪う・・・が、白馬を越えて青木湖が見えた辺りで天気が回復し始めた。

※同じ場所なのに東西で天気が全く違う!(上:東 下:西)※

 本来行く予定だった県道45号線をスルー。国道147号線から北アルプスパノラマロードへ。この辺はなんと路面が乾いている。東を見れば青空が見え、陽光が射している。一方西側といえば分厚い雲が遮って山頂が見えない。まさに北アルプスが壁となっていたのだ。
 
⑦松本
 最後の最後に天気の神様からのプレゼント。安曇、松本あたりは晴れの天候。国道19号線で渋滞にぶち当たりやきもきするが、なんとか雨の三日目を走り抜く。宿到着は17時半過ぎ。走行距離274.1km。

 連泊のロングツーリングとなればこんな日もある。今まで運が良すぎた。ちなみにレインカバーが外れていたバックは中がびっしょり。100名城ガイドもマップルも水没していた。がっくし…。一方のレインカバーが外れていなかったバックも・・・残念ながらびっしょり。考えてみればカバーは外側だけしか掛けてないのだから、タイヤから巻き上がる飛沫で濡れてしまうのは当たり前だわな。
 昨日大活躍だったブーツカバーも本日は機能せず。靴の中まで浸水。これは原因不明。強いて言えば七尾城を散策した際、すでに浸水している感じがした。歩く際の防水には役に立たないということだろう。
 結果、サイドパニアケースを買うことが確定した。今使っているサイドバックは容量も小さいし、雨に弱いしで使い続ける意味がないな。

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