2021年5月31日月曜日

2021年 初キャンプ 八ヶ岳

  もうすぐ梅雨入りながら、天気予報では土日とも晴れという貴重な週末。コロナウィルスによる緊急事態宣言が長引いたためか、調べれば各地の宿が安値で泊まれる。一泊二日のロングツーリングでもと思ったが、気温も高くなってきたことだし、今年初のキャンプツーリングへ出掛けることにした。
 当初予定ではいつもながらの富士五湖と思ったが、土日の混雑は予想されているし、たまには違う場所へ行ってみようということで、ネット情報を頼りに八ヶ岳のふもとにある立場川キャンプ場に決定した。

①昇仙峡
 朝7時に出発。午後2時~3時までにはキャンプ場へ着きたい。八ヶ岳までは下道で三時間ほどで到着できるので、その道中にある昇仙峡へ立ち寄ることにした。前々から来たいと思いつつ後回しにしていた観光スポットだ。
 甲府の中心地である駅前を過ぎてすぐに山道となる。甲府が盆地であることを実感。和田峠を越えて昇仙峡グリーンラインに到着。峡谷の道は生憎週末が車両通行止め。本来であれば駐車場へバイクを止めて散策となろうが、まあツーリングが目的だしスルー。
 それでもグリーンライン道中から見える昇仙峡の山々は、独特の形状と荒々しい岩肌で奇怪な景色を醸しでしていた。ガードレール沿いに渓谷を見下ろすとかなり高さがあり怖い。今度は紅葉の季節にでもゆっくり来よう。


 ②R141
 昇仙峡を後にし清里まで国道141号線を北上する。信号の少ない走りやすい幹線道路で、観光地と言うこともあって交通量はそこそこなれど、のんびりツーリングすることが出来た。
 道の駅「南きよさと」で一服。清里駅へ。SLが展示されていた。清里と言えばペンションの立ち並ぶ観光地で有名だったが、今では人気も薄れているらしい。

③八ヶ岳高原ライン
 清里を過ぎて八ヶ岳の南山麓をぐるりと回り込む「八ヶ岳高原ライン」へ。富士山スカイラインと似た森の中を走り抜ける高原ルートという感じ。
 高原ラインを走ってすぐの駐車場から八ヶ岳を見やる。去年の11月頃に来た時は雪をかぶっていた赤岳にも新緑で覆われ始めていた。今日は全国的に夏の暑さということだが、標高が高いこともあってか寒い。メッシュジャケットと半袖シャツ一枚だったがちょっと失敗したか。

 
 道中展望台のある観音平に立ち寄る。南アルプスの山々を一望できるスポット。八ヶ岳への登山口ともなっているようで、多くの乗用車が止まっていた。

④立場川キャンプ場
 予定より少し早く、午後1時半ごろキャンプ場に到着。事前に調べていた通り、森の中の一本道に広がる細長いキャンプ場。流行りのオートキャンプ場と違ってトイレと炊事場しかないためか家族連れは少なくとても静か。

 テントを設営してから富士見町市街地にて夜食の買い出し。キャンプ場からは7km程度の道のりなので割と便利。銭湯も近いそうだ。キャンプ場内には名前の由来となっている立場川がある程度でその他の設備はほとんどない。炊事場とトイレもひとつずつとこじんまりしている。
 しかしシンプル故に団体客やオートキャンパーがいないため、ソロキャンパーとしては居心地よく、予約なしでフリーに設営できるというのもバイクツーリングには利点。他にも枯れ枝がまとまっておいてあるので薪として自由に使えるのが嬉しい。
 本日の夕飯は何度目かのステーキ。今回はステーキソースも用意して味付けしたところ、割とおいしく食べれた。


 夜中は焚火をしながら橘いずみと谷山浩子を聴く。森の中、外灯もない暗闇の中、木々の合間からは星々がきらめいている静かな世界。心のやすらぎを覚える・・・なんて言ってられないくらい寒い。高原のキャンプ場は防寒大事だな。

 なおここは曰くつきのキャンプ場なれど、なんら心霊現象にはあわなかった。それより樹液が予想以上に大量で、朝起きるとバイクがそこら中樹液まみれとなっていた。次回訪問時は対策を取らないと。

⑤八ヶ岳エコーライン
 八ヶ岳を関した街道は何個あるんだ!?という感じ。大農園の中を颯爽と走り抜ける楽しい高原ルート。

⑥メルヘン街道
 国道299号線の愛称。茅野から秩父までをつないでいる。途中、昔訪問した「神流町恐竜センター」を経由する。当初予定ではこの道で帰るつもりだったが、一昨年の台風による土砂崩れでいまだ通行不能。仕方ないので佐久からR254へ向かうことにした。
 蓼科の辺りはのんびりしたワインディングと思っていたら、しばらくしてヘアピンが連続する山道へ。南北八ヶ岳を隔てる麦草峠を目指して登って行く。道幅は広いので走りにくいこともなく、交通量があまり無いのも嬉しい。

 峠を越し、八千穂高原スキー場を過ぎると再びヘアピンの連続。ほどなくして国道141号線へ合流する。
 メルヘン街道に入ってすぐガソリンが残り2メモリということに気付く。この先山道だからしばらくスタンドはないんじゃないかと思ったが、2メモリあれば100kmは楽に走れるはずとたかをくくる。結局リザーブに入ることなく市街地へたどり着いたものの、リスクを考えればあまり感心できないな。

⑦R254
 R299は通行不能ということもあり国道254号線へ。ツーリングマップルによればこの道もお勧めとなっていて、山間部を走り抜ける爽快ワインディングという感じで楽しい。
 山頂が独特の形をした荒船山を越えてしばらく行くと県道51号線の案内標識に出会う。さっそくそちらへ進みさらに妙義山へ。昨日訪問した昇仙峡に負けない荒々しい山だ。


⑧おぎのや
 今回、国道254号線~妙義山へ出たのは、R299の通行止めで目的を変更したため。変更した目的は横川で峠の釜飯を買うというもの。
 以前、軽井沢方面へ行ったときに横川駅で峠の釜飯を購入したものの、持ち合わせがなく自分の分しか買わなかった。今回はおみやげに買って帰りたかった。峠の釜飯は素朴な味だし付け合わせも山菜が中心でとても豪華なものではない。でもここでしか手にすることが出来ない名物だし、食べ終わった後に器が残るのは嬉しい。


  無事おみやげの釜飯をゲットして帰宅。帰りは高速を使ってひとっ飛び。午後4時前に帰宅。キャンプ場でついた樹液を落とすため、旅路の疲れも厭わず急いで洗車。幸いすぐに洗い落とせたので一安心。

 走行距離は一日目が213.2km。二日目が331.7km。総走行距離544.9km。

2021年5月23日日曜日

悪魔城ドラキュラ リメイク三部作

 このところ連続で遊んできた悪魔城シリーズ。とりあえず今回で終了とする。
 最後に遊ぶのは初代「悪魔城ドラキュラ」をリメイクした作品。リメイクというか主人公がシモンというだけでステージは結構異なる。前回遊んだSFC版も本来はここに含まれ、不所持のため今回遊ばなかったが、同様の作品としてMSX版がある。なお今回遊んだWii版は初代のリメイクではなくゲームボーイ版「ドラキュラ伝説」のリメイクとなっている。

 遊んだハードはアーケード版がNintendo Switchの「コナミアーケードクラシックス」。「ドラキュラ伝説リバース」はWiiUのWiiモード。「悪魔城年代記 悪魔城ドラキュラ」がPlaystation3のゲームアーカイブス。

①悪魔城ドラキュラ(1988/2/22)
 アーケードでリリースされたドラキュラ。ゲーセンで遊んだときは操作のしにくさで1コイン瞬殺。二度と遊ばなかったという記憶がある。巷でもクソゲーという扱い。シモンの動きがもっさりしているだけでなく、ステージギミックは初見殺しのオンパレード。しかし数少ない評価点であるBGMとグラフィックの良さからか、悔しい思いをしても何故か遊んでしまう。
 基本的に敵の配置は固定されている覚えゲーなので、Youtube に上がっているクリア動画をお手本に同じようなプレイをすればクリアできる。「アーケードクラシックス」にはセーブ&ロードもあるしね。ステージが短いのも手軽。結局サブウェポンの懐中時計さえ取れれば、後は何とでもなる。

②ドラキュラ伝説 ReBirth (2009/10/27)
 Wiiで発売されたReBirthシリーズの一作。購入時は「ドラキュラ伝説」のリメイクとは知らず、大きな目玉が転がってきたり、パワーアップした鞭から炎が出たりと「悪魔城ドラキュラ」との違和感で遊ばなくなってしまった。
 今回は背景を知ったことで割り切って楽しめた。Wiiなので2Dグラフィックは必要十分の出来だし操作性も悪くない。でも何か心を掴むような面白さを感じられなかった。前回遊ばなくなってしまったのも違和感だけでなく、引き込まれるような魅力がなかったからかも。
 たぶんBGMに原因があると思う。悪魔城ドラキュラシリーズでは定番となっている「血の涙」を始めとする名曲がないので、俺はドラキュラで遊んでいるぜ!と燃えてこないのではないか。逆にクソゲーという烙印を押されたアーケード版を何故か遊んでしまえたのはBGMの良さだったのだろう。

③悪魔城年代記 悪魔城ドラキュラ(2001/5/24)
 隠れた名作といわれているX68000版をPlayStationに移植。オリジナルは難易度が鬼ということなので、今回はアレンジモードで遊んだ。
 グラフィック、BGMとも素晴らしい。ジャンプ中、鞭を下方向へ打ち下ろせるなど操作性も良好。これぞドラキュラ最高傑作!・・・と言いたい所だが、アレンジモードにしても激ムズ。ギリギリジャンプを要求される個所が多く、また倒したばかりの雑魚がすぐに復活するのがツライ。気色悪いBGMと相まって時計台のステージが特に苦しかった。

 

 いつかクリアしようと思いながら積み上げてしまったシリーズ作品を、今回思いも掛けずクリアできて感無量。名作と呼ばれている作品を自分で遊べたのも良かった。各作品をまとめて個人的な点数をつけるとこんな感じ。

①悪魔城ドラキュラ(FC)☆5
 すべての基本。現代の眼からするとグラフィックは劣るが、ゲーム性が抜きんでる。
②ドラキュラII 呪いの封印(FC)☆2
 ジャンル違い。今回遊んだシリーズと並べて評価するものはないかも。
③悪魔城伝説(FC)☆3
 発売当時なら凄いと思えるBGMと今となっては。ボリュームが多過ぎだし、難易度を高くし過ぎに思えた。
④悪魔城ドラキュラ(SFC)☆5+
 グラフィック、サウンド、演出、操作性のすべてが満点。他作品に比べて難易度が低いが、自分にはこの程度が丁度良く、遊んでいて楽しいと思える。
⑤悪魔城ドラキュラX 血の輪廻(PCE)☆4
 SFC版の後なので劣化して見えてしまうのが残念。初代の正当な続編としては十分。
⑥バンパイアキラー(MD)☆3
 色んな部分が外伝的作品に感じられる一作で悪魔城シリーズぽくない。
⑦悪魔城ドラキュラ(AC)☆3
 BGMと懐中時計に尽きる作品。攻略法を覚えてしまえば割と遊べる。
⑧ドラキュラ伝説ReBirth(Wii)☆3
 手堅くまとめたシリーズ作品だが、これという魅力に欠ける
⑨悪魔城年代記 悪魔城ドラキュラ(PS1)☆3
 雑魚の出現テーブルをもう少し管理してスタイリッシュに戦えれば、もっと爽快に遊べただろうにと残念な一作。

  スーパーファミコン版が一番という結論になりました。


2021年5月16日日曜日

はこね金太郎ライン~新御殿場IC~富士山一周

  来週は傘マークばかりの天気予報。今年は梅雨入りが早そうだ。しばらくは週末にいい天気が巡り合うことも期待できず、本日は梅雨入り前のラスト(?)ツーリングへ!

 などと気合は入れたものの、朝起きて見れば9時をまわっている。いつもツーリングに出掛ける時は7時には家を出るのだが予定外の痛恨事。普段であれば面倒だとキャンセルしてしまうが、今日はそうも言ってられない。
 行き先は決めてなかったが、まずは開通したばかりの「はこね金太郎ライン」と須走の「新御殿場インターチェンジ」へ。そこから先は流れで。

①はこね金太郎ライン
 自宅を出て南足柄(大雄山)方面へ。「はこね金太郎ライン」に併せて新しく出来た「道の駅 足柄」を訪問。店内には地元の特産品が多く並べられ、また金太郎グッズもこんなにあったんだという品揃えでいい感じ。朝からバイクも多く止まっているし、店内も割とお客さん多めで、たかが道の駅なれど、その集客効果はあなどれないと思った。

 道の駅を後にし足柄峠方面へ。「はこね金太郎ライン」に向かう。元々この道は狭い林道で、以前先輩から教えてもらったことがある。試しに走ろうと思った時にはすでに通行止めで入れず。今回のための整備工事が始まっていた。その後工事は順調に進んだものの、開通間際に台風の影響で法面が崩落。通行止めが延長されていた。
 今回の開通で南足柄と箱根が直結。聞くところによれば東名高速が大井松田~御殿場間が事故渋滞を起こすと、つれて国道246号線も機能停止。東への交通路はマヒしてしまう。そのための迂回路として整備されたという。
 大きなカーブ以外はセンターラインのない1.5車線程度の狭い道。おそらく元々の林道を一部拡幅し、舗装をやり直した程度のものなのだろう。
 峠の辺りでパーキングがあるものの、道中は杉林の中を走っていくので眺望には期待できない。しかし全長11kmもある無料のワインディングで、現状交通量も少ないというのはツーリング目的でも楽しく、東名渋滞時の迂回路としては便利か。

※上の写真は別の日に訪問した時のもの

②須走御殿場バイパス
 金太郎ラインを右折。国道138号線を北上する。国道246号線を通過し、ぐみ沢の交差点を過ぎた辺りで「新御殿場インターチェンジ」が新設された。ICからは新東名高速(現在は名古屋方面のみ)と「須走御殿場バイパス」に乗れる。
 R138は東名御殿場ICから富士山、山中湖方面への一本道なので、どうしても交通量が増え気味。観光客で週末は常に渋滞だが、このバイパスが新設されたことでR138の渋滞は解消され、東京方面からの観光客にとっては朗報。
 それ以上に新東名高速のインターチェンジとなっているのが味噌で、結果新東名からバイパス経由で富士五湖道路が直結。新東名と中央道が富士五湖道路経由でつながったことになる。

③富士五湖
 バイパスを通って須走へ。この後どうしようかと迷ったが、まだ時間はお昼前。久しぶりなので富士五湖をぐるりと回ることにした。湖畔を見ながらキャンプ場を下見。やっぱり週末キャンパー多め。ハイシーズンほどではないが混雑している。

④四尾連湖
 精進湖あたりまで来るとさらに遠くまで走りたくなり、久しぶりで四尾連湖へ向かう。本栖湖から30kmほどと距離はあるが、バイクで走るにはとても気持ちの良い道なので楽しい。湖も相変わらず神秘的で素晴らしかった。富士五湖との違いは人の少なさか。湖畔沿いに浜辺が無く、森に囲まれているというのも雰囲気を出している。

⑤県道9号線、10号線
 四尾連湖を後にする。出発が遅かったこともありすでに時刻は午後3時。甲府方面へ出ようかと思ったが、前回ビーナスラインの帰りと似たようなルートになってしまうので、一旦来た道を引き返し、中部横断道を利用しつつ、富士川沿いに県道9、10号線をのんびり走ることにした。

⑥国道469号線
 最後は国道52号線から東名高速、あるいは国道1号にするか迷ったが、本日は駿河湾まで南下せず、富士山外輪を一周というルートにする。よって国道469号線を通って帰ることにした。今日の天気は晴れながら雲が多め。富士山の周りをまわってきたものの、一日中その姿を見ることができなかった。しかし最後の最後でやっと雄姿を見せてくれた。

 ラストは金太郎ラインを箱根側から降りていくルートを走りたくなり、R469を裾野方面へ。岩波から湖尻峠へのルートで箱根に入り、再び金太郎ラインに戻った。以下帰宅。時刻は19時。走行距離290.5km。
 無計画な割に結構走った。梅雨入り前のラストランになるかも。

悪魔城ドラキュラ 次世代機三部作

  前回の続き。ファミコン版悪魔城シリーズ三部作をクリアしたので、ポストファミコン世代のコンソールでリリースされた三本をプレイした。
 当初悪魔城シリーズはファミコンという単一機種で三作が発売され、他機種へのリリースは基本的に「シモン・ベルモンド」が主人公である第一作のアレンジ移植だった。しかしファミコン後継機では各機種ごとにその後のストーリー展開を見せ、異なった作品が開発されたのは興味深い。

 プレイ環境はそれぞれ、SFC版「悪魔城ドラキュラ」がWiiUヴァーチャルコンソール、PCE版「悪魔城ドラキュラX血の輪廻」がPCEミニ、MD版「バンパイアキラー」がMDミニとなっている。

①悪魔城ドラキュラ(1991/10/31)スーパーファミコン
 スーファミ版発売当時、何度となく遊びクリアしたタイトル。スーファミソフトの中でも一位二位を争う完成度だと思う。スーファミの機能をフルに生かし、グラフィック、サウンドが素晴らしい。ストーリーは次世代三部作の中で唯一初代悪魔城のリメイクでシモン・ベルモンドが主人公。
 難易度もほどほどで理不尽な難しさがないのが良い。何度か遊ぶうちに攻略方法を自然と発見できるので、上達を実感できる。今回も当時を懐かしみつつ、楽しく遊んでクリアした。

②悪魔城ドラキュラX血の輪廻(1993/10/29)PCエンジン
 大容量を売りにしたPCエンジンCD-ROM2で発売された悪魔城ドラキュラの新シリーズ。悪魔城シリーズは任天堂のコンソールで発売されるものだと思っていただけに、当時PCエンジンを持っていない自分はがっかり。リメイク版として「悪魔城ドラキュラXX」がスーファミには発売されたけど、劣化移植にしか思えず。
 話題となったビジュアルシーンはほぼ止め絵で、現代の眼で見るとかなり質素に感じる。本編のグラフィックは結構綺麗。スーファミ版の書き込みに比べれば負けるが、オープニングの馬車シーンなどは印象的。CD音源を活かしたサウンドも良くてヒロイックなアレンジとなっているのが燃える。
 難易度はかなり高く感じた。特に雑魚の沸きが早いのと動きが素早い。ゴリ押しが利かないのでボス戦も苦労したが、何度も遊んでいると攻略法が見つかるのが良い。マリアがいるので「兵器」だし。

③バンパイアキラー(1994/3/18)メガドライブ
 タイトルに「悪魔城」や「ドラキュラ」が入っていない外伝的作品。メガドライブは持っていたが当時はスーファミのソフトしか買っておらず、後年プレミア化しているという話しを聞いて存在を知った。
 メガドライブ特有の少ない色数は現在の大画面HDテレビで遊ぶとかなりドギツイ。ヨーロッパ各地を周るステージや異色の多関節ボスなど、メガドラの機能を駆使して作られているのはわかるが、これまでの悪魔城シリーズとは雰囲気がかなり異なる。操作キャラを槍使いのエリックにしたから猶更。
 評判の良い作品ということだが、個人的にはあまり面白いと感じられなかった。発売当時であれば驚愕のギミックだったであろう。

 今回の作品も途中セーブ&ロードが使えたので、各ステージを何度も巻き戻しプレイを繰り返して攻略。何度となく遊んでいると攻略方法が見えてくるのは悪魔城シリーズならではという感じで楽しめた。
 残りの手持ちタイトルはアーケード版、Wii版。せっかくなのでX68版を移植したPS1版もこの機会に遊んでみたい。ジャンルの変わった月下とGBA版はどうしようか…。

2021年5月5日水曜日

悪魔城ドラキュラ FC版三部作

  ここ最近、悪魔城ドラキュラシリーズをちまちまプレイしている。ゴシックホラーの雰囲気を醸し出しながら硬派なアクションゲームとしてシリーズ化されており、コナミにおける人気の作品。
 個人的にも大好きなシリーズなれど、実はきちんとクリアしたのがFC版初代とSFC版のみ。子供の頃だったので購入資金が確保できなかったり、プラットホームが変わったことで遊べなかったり。子供の頃は限られた予算だから、似たような作品より違った作品の方に興味を持ったということなのだろう。
 大人になってある程度お金が自由になったものの、今度はプレイする時間や集中力がなくなっていくというのも寂しい限り。それでも昔の思い出が、とりあえず買っておくという行動になって、どんどん積みゲーが増えていくのもありがちなことだ。
 今回思い立って、現在入手済みの悪魔城シリーズをすべてクリアすることに決める。何故今?なんて理由はない。決めたのだから!

 まずは悪魔城ドラキュラのファミコン版三作品をクリアした。プレイはすべてWiiUのヴァーチャルコンソールにて。

①悪魔城ドラキュラ(1986/9/26)
 ファミコンディスクシステムの名作。割とちゃっちいグラフィックパターン。個人的には友人が所有していたMSX2版のグラフィックに感銘を受けて、急いでファミコン版を買ったのだが、そのチープさに愕然としたものだ。
 しかしゲーム内容やBGMは秀逸で、メデューサ、フランケン、マミーといったホラー映画の主役モンスター勢ぞろいといった様は玉手箱的に楽しい。ゲームシステムも鞭を片手に館を進んでボスを倒すという基本ルールを一作目にして確立している。
 死神前の回廊、ドラキュラ城の機械室ステージなどは鬼畜の難易度。

②ドラキュラII 呪いの封印(1987/8/28)
 第二作。当時何故かプレイせず。ファミコン通信などで攻略情報を読んでいて、あまり面白そうに思えなかったからか。前作の純粋アクションゲームから、リンクの冒険のような横スクロールアクションRPGスタイルになった。
 やはり一番の売りは名曲「Bloody Tears」。それ以外のすべてが前作より劣っている。わかりにくい謎解き。邪魔なだけの昼夜システム。ギリジャンのわかりにくさ等。
 ぶっちゃけ攻略サイトを見ながらクリア。情報なしでクリアできるほどの集中力はもはや失われて久しい。

③悪魔城伝説(1989/12/22)
 ファミコン版最終作。カスタム音源チップ搭載による豪華なBGMが有名。発売当時はメガドライブを持っていたので、ファミコンのソフトにはほとんど興味がなかった。確かにファミコンとしては素晴らしいグラフィックなのだろうが。
 初代と同様の純粋アクションゲームに回帰。前述の素晴らしいサウンド。ルート分岐と仲間システム等。名作と呼ばれるにふさわしいボリュームとなっている。
 当然難易度も上昇。いやらしい敵配置、蝙蝠やゴーゴンヘッドなどの空を飛ぶモンスター多め。まあ難しい。何度心折れそうになったことか。
 敵の出現がランダムではなく、時間と操作キャラの立ち位置によるものなので、慣れれば誘導しながら進めるのが救い。

 WiiUのヴァーチャルコンソールということもあり、途中セーブとロードを駆使してプレイ。死んでは巻き戻し、巻き戻しては死んでを繰り返す。 正直今の自分には実機同様のプレイ環境ではクリアする自信がない。それこそ有野の挑戦状態になるな。

 

 

2021GW 能登北陸ツーリング 四日目

 最終日。昨日までの雨と打って変わって、全国的に今日明日は一日中晴れ。もう一泊しようかなんて気もするが、あさっては天気が悪くなるとのことで、バイクの洗車もしたいし、大人しく予定通り帰ろう。

 ①高ボッチ高原
 最初の訪問地は高ボッチ高原へ。美ヶ原スカイラインと悩むが、通行止めの不安があるので後回し。高「ボッチ」高原という名前は親近感がわくな。
 宿から1時間弱で到着。R142から高原までの道はかなり狭く、一部離合も厳しい感じ。その割に車の往来が多い。高ボッチ高原をバイク雑誌で見掛けた時は「知る人ぞ知る秘境」といった紹介文だったのだが。調べた所「君の名は」や「ゆるキャン」などで紹介されたそうだ。「ゆるキャン」は行き先がかぶるなぁ。

 高原から見る諏訪湖はとても綺麗。夜景も素晴らしいそうだ。左手に八ヶ岳、真ん中に富士山、右手に南アルプス。これらを一望のもとに見渡せる絶景の地。まあ人気が出ても仕方ないか。しかしすれ違いをよく考えもせず突っ込んでくる、マナー違反のミニバンが多くて走りにくいな。

②和田峠
 せっかくここまで来たのだから当然ビーナスラインを楽しむ。ナビに従いルート設定。どんな道を行くのかと思ったら、R149から和田峠でビーナスラインに接続している。これで大体ビーナスラインの概要が理解できたな。あとは上田方面へ向かう県道67号線と178号線くらいか。

③美ヶ原高原
 いつもは道の駅「美ヶ原高原」へ直接上がってしまうのだが、今回は初めて物見石山方面の駐車場に止める。ああ確かに「高原」なんだなと、初めて納得した。

 なお駐車場は満車。渋滞が出来るレベル。バイク駐輪場へ止めるワンボックスとか、お構いなしに逆走、Uターンする車など、休日のドライバーはマナーが悪いな。
 おみやげを購入して道の駅にも立ち寄る。こちらも普段以上の人ごみ。本当自粛ってどうなってんだという感じ。

 美ヶ原スカイラインはやっぱり一部通行止めとなっていた。美ヶ原高原から立石のあたりが通れないようで、もし松本から直接あがっていたら引き返さなければいけなかったという。危ない危ない。
 天気の良いビーナスラインはやっぱり最高で、ここは年一で来たいライダーの聖地だなと再認識。美ヶ原高原からノンストップで茅野まで走り抜き、そのまま県道17号線「七里岩ライン」を通って韮崎へ。御坂みちから河口湖、山中湖経由で帰宅。走行距離303.0km。

 2021年ゴールデンウィークのロングツーリングは、天候不順もあって予定通りに行かないこともままあった。しかしこれが旅の醍醐味、なんて言えるのは無事故で帰ってこれたからこそ。
 能登半島の棚田や古い民家を見て、この歳になってやっと理解できたことがあるのもびっくりするし、広い関東平野に住んでいては気が付かない里山。日本の原風景というものにも思いが至った。
 次回への課題はやっぱりサイドパニアケースを買うことだな。あとタンクバックはもう使わないようにしよう。あれば便利だけど乗り降りが不便になるし、タンクに傷がつきそう。
 夏はキャンプツーリングに出掛けよう。各地にあるキャンプ場の看板やすれ違うキャンプ装備をしたライダーは自分を待っているようにも見える。

 今回のロングツーリング総走行距離1,533.1km。

2021GW 能登北陸ツーリング 三日目

 三日目。ついに天気予報は雨となった。朝起きればかなり強い降り。普段であればツーリングに出掛けようなんて思えないほどの降り。さらに気温もかなり下がっている。
 当初の予定では七尾城を見て後、北陸自動車道でワープ。糸魚川から国道148を南下。扇沢でバスに乗って黒部ダムへというルートだった。
 しかし冷静に考えてこの雨。標高の高い北アルプスに位置する黒部ダムの天候がどうなってるか。下手すれば雪。強風豪雨で通行止めというのが現実だろう。ここはすっぱり諦めるしかない。
 となれば本日の宿である松本へはどう行くか?黒部ダム散策という予定がなくなった以上急ぐ必要はない。であれば高いお金を支払って北陸自動車道を使う理由はないな。
 そもそも糸魚川方面へ北上する必要もなく、高岡から南下して国道158号線にて松本を目指すというルートも検討してみた。つまり北アルプスを北から迂回するか、南から迂回するかということだ。

 
 雨雲レーダーを精査した結果、北アルプス山脈の東側はあまり雨が降らないことに気付く。日本海側から押し寄せる雲は北アルプスに阻まれ進めないのだろうか。十分あり得ることだと思い、また一昨年新潟から富山に向かった際、時間がないからということで北陸道を使ってしまった経緯を思い出し、今回は国道を使ってのんびり北上するルートに決めた。

①七尾城
 本日最初で最後の訪問地。日本100名城の一つ、山城七尾城。能登半島の付け根に位置し、半島全域を見守る要衝。小高い山の山頂を削り本丸を作り、尾根沿いに二の丸、三の丸が地形を巧みに利用して作られた。

 落城後ほどなくして、能登を与えられた前田利家が入城したというが、すぐに賤ケ岳の合戦が起こり、前田家は加賀を本拠地としたため、畠山家のころの遺構が今でも残っているという。
 実際、本丸前に幾重にも渡って並べられた石垣は見事で、ただでさえ攻め落としにくい山城に、こんな立派な石垣や堀切が備えられていれば、簡単には落とせなかったであろう。実際上杉謙信が七尾城を攻めた際も簡単には攻め崩せず、お家騒動に端を発する調略によって落としている。
 登城路はウッドチップが巻かれ雨の中ぬかることなく歩けて嬉しい。

②二上山万葉ライン
 七尾城資料館へ寄ってスタンプを押し、まずは国道160号線にて南下する。交通量も少なく走りやすい二車線道路。天気はと言えば朝方の本降りが若干治まる。このまま落ち着いてくれればと思うが、雨雲レーダーを見る限り望みはない。
 走り出してすぐヘルメットのシールドが曇ってしまい、前がまったく見えなくなる。ピンロックシートを拭き取る際、濡れたタオルで拭いたためか。給油を兼ねてスタンドに立ち寄り再度拭き取り。先ほどよりはマシだがやっぱり曇りが取れない。これは厳しい旅になりそうだと思ったが、R160を走っているうちにいつの間にか曇りが取れた。


  予定では道の駅「雨晴」(名前が意味深)に立ち寄り、二上山万葉ラインを走るつもりだったが、道の駅への入り口を間違えてしまった。R160からの万葉ライン入口を見掛けたので走ってみるが、林道のような感じで景色もあまり望めず、うわさほどの楽しい道と思えず。峠まで上がったところで引き返し、この天候では全線走る気になれなかった。

③朝日町
 万葉ラインをUターンしてR160に戻り、高岡市にてR8へ合流。ここから糸魚川までただひたすら国道8号線を走っていくのみ。
 幸いにしてR8はバイパス化しており、交通量はそこそこあるものの流れは速い。高岡や富山といった市街地を通る際は信号にぶつかることも多いが仕方ない。
 いったん収まっていた雨も富山を過ぎるころにはついに本降りになり、それにつれて気温もぐんぐん下がってくる。下道を走るときは音楽を聴かないようにしているのだが、今日は仕方ない。音楽でも聴いて気を紛らわせなければ辛過ぎた。
 滑川、魚津、黒部と過ぎて、やっと糸魚川が案内標識に出始める。まだまだ遠い。
 朝日町にてトイレ休憩。あったかいコーヒーで暖を取る。店の前には若者のツーリング集団。みんなで肩を寄せ合い、カップラーメンをすすっている。

④糸魚川
 街中を突き進むバイパスであったR8は、朝日町を越えた辺りで海沿いの道になる。この辺りは山が海岸線まで張り出していて断崖絶壁となり、狭い土地になんとかバイパスと北陸道、新幹線が通っている険しい箇所だ。冬場は寒かろうなあ。
 親不知付近は洞門の連続。カーブも多く走りにくい。かつては狭い海岸まで降りて、波間を縫うようにして通り抜けたという。それが親不知子不知の由来だそうだ。
 最大の難所を越えて糸魚川市街へ。次は国道148号線沿いに南下するのみ。気付けば14時近い。疲れたし雨でびしょびしょなのでしっかりと休憩を取るためガストへ。はみでるステーキを食す。大してうまくない。さらに再出発しようとしたら右のレインカバーが吹き飛んでいた。当然なかまでびっしょり。100名城ガイドを始めとする本は大丈夫だろうか。

⑤白馬
 R148は雪対策のためか長いトンネル区間が多かった。今日は連休中ということもあり助かっているが、トラックの後ろについたらストレスが溜まるだろうな。天気が悪いこともあってか交通量自体も少なめ。
 気温は10度を下回る。付近はスキー場だらけ。寒いのもうなづける。天気の良い夏場にもう一度来てみたいものだ。
 道の駅白馬にてトイレ休憩。この辺りは宿泊施設も多いためか人出があった。

⑥北アルプスパノラマロード
 白馬辺りまで走って結局雨は止まず。北アルプス山脈の東側は雨が降らないってどういう読みだったんだと自分を呪う・・・が、白馬を越えて青木湖が見えた辺りで天気が回復し始めた。

※同じ場所なのに東西で天気が全く違う!(上:東 下:西)※

 本来行く予定だった県道45号線をスルー。国道147号線から北アルプスパノラマロードへ。この辺はなんと路面が乾いている。東を見れば青空が見え、陽光が射している。一方西側といえば分厚い雲が遮って山頂が見えない。まさに北アルプスが壁となっていたのだ。
 
⑦松本
 最後の最後に天気の神様からのプレゼント。安曇、松本あたりは晴れの天候。国道19号線で渋滞にぶち当たりやきもきするが、なんとか雨の三日目を走り抜く。宿到着は17時半過ぎ。走行距離274.1km。

 連泊のロングツーリングとなればこんな日もある。今まで運が良すぎた。ちなみにレインカバーが外れていたバックは中がびっしょり。100名城ガイドもマップルも水没していた。がっくし…。一方のレインカバーが外れていなかったバックも・・・残念ながらびっしょり。考えてみればカバーは外側だけしか掛けてないのだから、タイヤから巻き上がる飛沫で濡れてしまうのは当たり前だわな。
 昨日大活躍だったブーツカバーも本日は機能せず。靴の中まで浸水。これは原因不明。強いて言えば七尾城を散策した際、すでに浸水している感じがした。歩く際の防水には役に立たないということだろう。
 結果、サイドパニアケースを買うことが確定した。今使っているサイドバックは容量も小さいし、雨に弱いしで使い続ける意味がないな。

2021GW 能登北陸ツーリング 二日目

 二日目。本日はこのツーリングの目玉である能登半島一周。問題は天気のみ!
 昨日はなんとか天気がもったが、夜は一雨降ったようだ。日本海が目の前というロケーションの民宿に泊まったのだが、バイクは砂まみれ。一刻も早く洗車したい気分。

①巌門
 今日は見所多し。午前7:00に宿を立つ。
 海沿いを走る県道36号線を進んでいくと到着。突き出た岬に穴が開いてる。あれが巌門なのか。遊覧船のりばがあるので海から見るものなのか。東尋坊といい、日本海側にはこういった切り立った岬が多いな。

 朝早すぎて人っ子一人いない巌門を後にし、いったん国道249へ。本日何度かお世話になる国道だ。R249から県道49号線への分岐近くにある「世界一長いベンチ」へ。
 そのものずばりのベンチ。端から端まで歩いて長さを実感すべきところだが、完全に観光客相手の作りものだし、そこまでするほどのモノでもないな…。サンセットヒル増穂となっている。確かに夕暮れ時このベンチに座って沈む陽を眺めたらセンチメンタルな気持ちになるだろう。

②ヤセの断崖
 国道249から県道49へ。古い民家が続く狭い道を進む。それだけで重要文化財じゃないかなんて思わせるような家が立ち並ぶ。以後能登半島では漁村を通るたびに古い民家を見掛けるが、こんな町ほかにあったっけ。記憶に浮かばない。
 最初は家を大事にしているとか、古くから住み続けている人が多いなんて、当たり前のことが浮かんだ。考えた末の結論は「他から新しく住まう住民がいない」ということ。新陳代謝のない町…。

 「ヤセの断崖」は松本清張の小説「ゼロの焦点」で有名になった舞台。

③輪島
 再び国道249号へ合流。海沿いから離れた辺りで県道38号線へ。さみしい山道という感じ。能登半島は海と山が同居している。男女滝という面白いスポットを通過し、何度目かの日本海。あとは輪島まで海沿いを走っていく。輪島到着が9時。割といいペースなのでファミリーマートで一服。
 さて次の目的地と出発してすぐに雨が降り始める。いよいよかーという感じ。カッパの上だけでもと思ったが、何度も脱ぎ着するのは面倒だし、昨日の暑さもあったのでインナーを着ていない。防寒着くらいのつもりで上下装着。さらにブーツカバーもつける。タンクバックとサイドバックにもレインカバーを掛けて準備万端。どれくらい降るんだろうか。

④白米千枚田
 輪島を越えて30分程度で到着。どうせ大したことないんじゃない、なんて思いつつ、道の駅にバイクを止める。

 これはすごいわ。海岸まで急坂で猫の額程度しかない土地に所狭しと並びつくされた棚田。機械を入れるスペースもなくすべて人の手によって維持管理されているという。能登半島は棚田が多い。狭い土地を有効活用しようとした先人の知恵からか。
 調べてみると関東平野や濃尾平野などの広大な扇状地は灌漑の整備がされるまでは田んぼを作れなかったそうだ。それに対し自然の水路を利用しやすい棚田こそが主力だったという。

⑤禄剛崎
 千枚田を後にし能登半島最先端である禄剛崎を目指す。雨はたいした降りにならなかったが、時折ザッと降るのに備えてカッパはそのまま着ておく。
 予定より1時間以上巻いて禄剛崎到着。出発を早めたことも良かったのかな。

 時間の余裕が出来たので道の駅にバイクを置いて灯台見物。結構きつい階段を登って岬を登ると「能登半島最先端」の禄剛崎灯台に出た。本州から突き出た能登半島で、厳しい日本海を守り続ける灯台。無人運用となったものの、今でも現役で使用されているそうだ。
 一時間ほど散策して能登半島残り半周へ。

⑥見附島
 禄剛崎から1時間ほどで到着。雨はほとんど止む。
 見附島は空海が宝物を見つけたのが由来だそうで、その形状から軍艦島とも呼ばれているらしい。なだらかな入り江に独り屹立する様はとても不思議。

 何故か恋人の聖地とされているようで、リア充爆発しろと言いたい。天気が良ければ北アルプスの山々も見えるそうで残念。

⑦九十九湾
 昨年道の駅がオープンしたばかりのようで、入口には巨大なスルメイカのオブジェクトが置かれている。
 子連れの家族がジジババ引き連れてスマホでパシャパシャ。コロナウィルスによる自粛ってどうなってんだろうな。

 なんの下調べもなくこんなのが現れると、旅して良かったなと思える。他にもR246穴水付近では「ぼら待ちやぐら」という日本最古の漁法を紹介したオブジェが海に立っていて驚かされた。
 天候はついに回復。晴れ間が出てくる。もっともレーダーによれば夕方近くに再び雨雲が接近するようなので油断はできない。

⑧8番らーめん
 国道249号線を外れて県道35号、34号を使い、海沿いの道を選んで進む。せっかく半島一周をしているのだから、その形をなぞるように周りたいというのが人情。九十九湾から先はとくに見所もなくただ走るだけだ。
 予定では七尾到着が18時頃。夕方の天候次第では能登島は諦めようと思っていたが、いろいろ頑張って穴水着が14時30分。これならば能登島をまわっても七尾へは17時くらいに着けそう。ご褒美にゆっくり昼食をとる。

 昼食は石川県で定番とされる「8番らーめん」にした。味で評判のラーメンショップではないようだが、金沢城への道中を含め幾度も目にしてきただけに、せっかくだから記念に食べておこうくらいの気持ちだ。
 味噌ラーメンのセットを注文。うーん、まあこんなもんかー。こっちで言うところの「くるまやラーメン」とかそんな感じなのかな。

⑨能登島
 「ツインブリッジのと」と「能登大橋」によって半島とつながっている島。当初の予定では県道257号線を利用して島を半周しようと思っていたが、時間がとれたことと天気が回復したことで全周を回ることにした。
 当初予定の「のとじま臨海公園」辺りまでは二車線の広い快速路だったが、そこから東へ向かうと一気に道が狭くなる。漁村と能登名物の棚田が広がり、地元の人しか通らないんだろうなと思わせた。
 そんな矢先、道端を不審な影がよぎる。緑色の体と灰色の羽。真っ赤な顔と丸い眼。
 「キジだ!」
 初めて見た?驚くのも束の間すぐに草陰へ消え去ってしまう。スマホなんて取り出す暇もなし。道沿いで見掛けた〇〇町の看板にもキジの絵が描かれていた。ちょっとしたサプライズに気を良くしていると、しばらくして再びキジ発見。今度は自分のバイクを見て驚いたらしくトコトコとかなり速足で走り去っていった。調べるとキジはあまりうまく飛べないそうだ。なんか感動。
 しかし島の東側は開発が進み始め、森が伐採されているようだった。いつまで野生のキジを見ることが出来るのだろうか。


  島の南は棚田が広がる農村となっていて、農家の人が田植えをしている真っ最中だった。ああそうなのだ。何故この時期にゴールデンウィークが設定され、長い休みがあるのか。それはツーリングをするためなんていう道楽が理由ではない。田植えの季節だからなのだ。本当は女子供から総出で稲を植える作業を手伝わねばならなかったから、この季節に連休が設定されているのだ。
 それなのにコロナ下で自粛が叫ばれている中、のんびりツーリングなんかしてていいんですかね。天気が心配なんていいながら。辺りでさえずるウグイスの声。棚田で人と共生するサギ。のどかな里山の風景。

⑩七尾
 能登島を後にして七尾市街へ。本日の宿。17時ごろ到着。走行距離292.7km。
 結局本日の天気は曇り一時雨、所によって晴れ程度に落ち着いた。良かった良かった。

2021年5月4日火曜日

2021GW 能登北陸ツーリング 一日目

  能登北陸ツーリング初日。前日はかなり強い雨が降ったものの、夜のうちに前線は東へ抜けてくれたようで、なんとか雨に濡れずに済みそう。初日からびしょ濡れは精神的に辛いものな。

 午前3時出発。前日の飲み過ぎと寒さが原因か、一時間ごとにトイレに行きたくなってしまう。服装は最後まで悩んだ。4月中の天候だったらもはや夏という感じだったが、この低気圧で一気に気温が下がったからだ。とりあえずインナーをつけたジャケットで来たものの、イージスでも良かったか。
 休憩多めで6時ごろ岡崎SA到着。一回目の給油。ここまで250km。少し早め。目的地の丸岡は遠い。ここまで走ってまだ半分以上の距離が残っている。気が緩んだのか、買ったばかりのコーヒーと煙草を忘れてしまう。
 以降もトイレ休憩多めで丸岡インター到着が9時過ぎ。休憩多かった割には順調。
 ルートは以下、
(大井松田)~東名、新東名~(小牧)~名神~(米原)~北陸道~(丸岡)

①丸岡城
 能登北陸ツーリング最初の訪問先は「丸岡城」。日本100名城のひとつで、現存天守でもある。まあ三年前に訪問済みなのだが。
 今回再訪したのは100名城ガイドに押したスタンプが100名城のものではなく、お城オリジナルだったことに気付いたため。このころはスタンプの違いなど良く知らなかった。というか初めて訪問したのが丸岡城だったような…。
 スタンプだけ押してさっさと次の訪問地へ。

②金沢城
 加賀の前田百万石。そのおひざ元に当たるお城。併設された「兼六園」の方が有名かもしれない。出発が早かったからか、道中眠気がやばかった。事故るわけにはいかないので、付近のパーキングに下車。眠気を覚ます。丸岡から金沢の国道8号線はバイパスになっていて、とても走りやすかった。

 お昼前に到着。金沢城は広大な敷地が城址公園となっていて、散策が楽しい。時間の都合で兼六園は周らなかったが、いつかもう一度のんびり来ようか。お昼になって日差しも射し始め暑いくらい。今日は何とか行けるかな。

③千里浜なぎさドライブウェイ
 能登半島名物のツーリングスポット。なんと浜辺を走ることが出来る。これは砂の粒子が細かいので良く締まり、タイヤを取られることもなく走れるというもの。
 金沢城を出て「のと里山海道」を進むが日本海は波が高し。風も強くなってきているし、雲行きも怪しい感じ。

 確かに走れる。砂浜を。それも波打ち際ぎりぎりで!
 でもこれ、楽しくないわ。こういうの好きな人もいるんだろうけど、俺のバイクでは怖さの方が先に立つ。重さとトルクの太さが仇となっている。タイヤのスタックこそないが、路面は滑りやすく微妙なハンドル調整を常に掛け続る感じ。神経が磨り減る。
 途中で止まって写真でも…なんて思ったが、予想通りサイドスタンドが地面にめり込んでしまうので降車できない。
 そうこうしていると、前から黄色パトカーが走ってきて「この先は波が高すぎるのでオートバイは危険。Uターンした方がいいよ」なんて警告を受ける。素直に聞き入れて引き返し、再び里山海道へ。なぎさドライブウェイの表示板を見ると「通行不可」になっていた。全線通過はできなかったものの、ギリギリのタイミングだったわけだ。
 まあ話のタネにはなったし、もう二度と来ないかなあ。

④コスモアイル羽咋
 なぎさドライブウェイの終点「千里浜IC」すぐそばにある道の駅で軽い昼食。金沢城では暑いくらいの天気だったが、強い風が吹き始めついに雨が降り始める。急いで最後の目的地である「コスモアイル羽咋」へ急ぐ。

 14時過ぎ、コスモアイル到着。ここはグーグルマップで見つけたスポットで、宇宙船の博物館となっている。何でこんな所にという疑問は湧くが、羽咋はUFOの町というのが売りになっているそうだ。いたるところにリトルグレイもどきの宇宙人がいて怪しさ満点。
 展示内容は割と真面目で、NASAや旧ソ連から本物を借りて展示しているのが目玉。自治体主催の博物館なので展示場自体は狭く、宇宙船などが所狭しと並べられているだけではあるが、本物だからこその細かいパーツひとつひとつが興味深い。
 シアター上映があったのでせっかくだからと鑑賞したが、半ば予想通り寝てしまった。つまらなかったからというより、疲れすぎていたね。
 展示内容としてSETI計画までは許せるが、ロズウェル事件や宇宙人の解剖シーンが展示されているのはどうなんでしょう。本物の宇宙船との落差が激しすぎやしませんか?その割にあまりUFO情報を前面に出してないんだよな…。
 最後は売店のグッズを見たが、展示物にまつわる文献や博物館のパンフレットを置くべき。マーキュリー計画からアポロ計画に使われた宇宙船などが展示されているのだから、そこを補完するような読み物を博物館オリジナルで発行すればいいのに。UFO会議の議事録なんて買う気もしない。もったいないことだ。

 博物館を出ると、さっき降っていた雨も上がっていた。どうやら通り雨だったようだ。本日の宿はもう少し先の志賀町。宿のそばには何もなさそうだったので途中で買い物をして宿に到着。時刻は17時30分。走行距離は603.3km。高速道路だけで450kmほど走ったのかな。


2021GW 能登北陸ツーリング 計画

  今年のゴールデンウィークもコロナウィルスで自粛。しかし自粛ムードを煽る行政の声に対して、いい加減国民は無関心。自分も当たり前のように旅行へ。せっかくの連休。この機会に行かず、いつ行くの?

 行き先候補は①北陸、②福島、③山陰、④山陽。
 ②はこの夏東北方面に行くと決めていることと、2泊3日くらいのキャンプツーリングに丁度良い距離でもあり、長期連休ではもったいないか。③、④は個別でなく中国地方をまとめてツーリングする手がある。結果、①の北陸に決定。

 毎度のことながら日本100名城にて大体の目的地選定。金沢城、七尾城を目標として能登半島を一周がメイン。半島一周後どこへ立ち寄るか。飛騨高山の「せせらぎ街道」をもう一度走るという手もあるが、出来れば走ったことのないルートを通りたい。
 すると4月中旬に黒部ダムへのアルペンルートが開通とのこと。黒部ダムは一度行ってみたいんだよな。しかもこのシーズンであれば雪の回廊が見れる。能登半島一周後、がんばって糸魚川から北アルプス沿いに南下。黒部ダムを散策してから松本へ。あとはビーナスラインあたりに立ち寄ろう。そんな感じ。

 ツーリングマップルやネット情報を集めながらルート選定と宿の予約。三泊四日ながら結構見所の多いルート設定が出来たので期待に胸膨らむ。問題は天候。
 4月中は週末こそ雨がちだったものの、平日は晴天の続く毎日。半ば以降は日差しも強くなってきていて、いよいよ夏かなんて思っていたが、ゴールデンウィークの連休になったとたん低気圧が接近。不安定な天気となった。

 予報によれば、
  4月29日 雨(低気圧の通過でかなり荒れる)
  4月30日 晴/曇
  5月01日 曇/雨
  5月02日 雨(二度目の前線通過)
  5月03日 晴
  5月04日 晴
  5月05日 曇/雨(三度目の低気圧)
 こんな感じ。曇りや雨の日が多くて晴れが続かない。翌日の天気も正確に当たらない予報だから、一週間先の予報など当てにならないと自分に都合よく解釈したりしながら毎日天気予報とにらめっこ。どこかで雨に降られることは間違いない感じ。特に5月2日は絶望。
 近場中心に1泊2日にするとか、宿をキャンセルして行き先未定天候任せのキャンプツーリングにするかなど悩んだが、せっかく考えたルートを捨て去ることが出来なかった。
 結局、日中はギリで持つかもという淡い期待の下、無謀にも計画通り出掛けることとなった。