2019年6月10日月曜日

ゴジラ キングオブモンスターズ

 レジェンダリーゴジラの第二作。割と評判が良さそうだったが、いまいち。

 今作は宿敵キングギドラやお馴染みモスラ、ラドンが登場。しかし前作同様対戦シーンは短めでいまいち乗り切れない。
 最後も無理して必殺技を編み出している感があって、こりゃ毎回凝った倒し方を考えなければならないシリーズになりそう。

 怪獣の対戦シーンが少ないので人間ドラマがメインとなるが、ここがどっちらけになっているのが乗り切れない理由。
 主人公がただのオッサンなので感情移入しずらく、ヒーロー的な活躍に説得力がない。吹き替え版の声も合っていない。調べたらどっかの俳優が当てていて、話題づくり優先かと納得。
 騒ぎの大元たる奥さんがアホ。「ゴジラを始めとする怪獣を目覚めさせ自然を取り戻す=人間に犠牲が出る」。この簡単な理屈がわからず、街が破壊され子供に言われてやっと理解するという白痴っぷり。
 現在の世界体制を破壊しようとする環境テロリストの方が一貫している。しかし筋が通っているだけにメインで登場させられないという理不尽。よくわからないままフェードアウト。
 芹沢博士やモナークも同様。ゴジラをどうしたいのか?
 結局ストーリーにはまれず飽きてきてしまい、鑑賞中眠くなった。

 怪獣映画は突き詰めて考えると成立しないジャンル。初代やシンゴジラのような災害パニックものとし、倒すべき災厄に固定してしまうのが一番分かりやすい。
 しかし今作のようにそのスター性に着目すると矛盾が生じ、ストーリーが破綻。ゴジラに感情移入をし切れず、どっちつかずの支離滅裂な展開になってしまう。倒すべき敵なのか正義の味方なのかはっきりしないからすっきりできない。
 三大怪獣以降の昭和ゴジラは子供向けとしうまく割り切ったのが成功の秘訣。その分ちゃちいが子供の見るものだからと大らかに見ることが出来る。一方今作は真面目にリアルにしようとするから矛盾ばかり目立って映画に乗り切ることができなかった。
 前作や平成ガメラはリアル路線ながら矛盾を感じさせないうまいポジショニングしていたんだけど。

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