2016年4月18日月曜日

CBR400R 納車と初乗りインプレッション

 先ほど長々とCBR400R購入に関する講釈を述べたのだが、実はすべて3月中旬の話だった。それから車検、4月を待っての新車登録などなどあり、納車完了が先週末。仕事の都合で取りにいったのが今週末というか昨日。ここ最近雨降りが多く、昨日はピンポイントで天気が良かった。ちなみに本日も雨。しかも強風注意報が出るほど。花に嵐。桜が咲くと雨が降る。

 電車で柏まで。千葉に住んでいたことはあるが、柏へは一度も行ったことがなかった。常磐線も初めて乗車である。今は便利になったもので品川から乗り換え一回で良い。2時間半かけて到着である。
 柏駅から徒歩10分。国道16号に面した店舗。信号待ちしながら店内を覗くと、俺のCBRらしきバイクが「売約済み」札を掲げて並んでいる。ワクワクする一瞬。
 店内に入り書類の確認。車体の確認と各部チェックをしていよいよ乗車だ。



 400R購入を検討してから何度かまたがったことがあるので、足つき、ライディングポジションとも不安はない。むしろマニュアルのバイクに乗るのは5年ぶりくらいになるのかな。そっちが気になる。さらに帰りは首都高を抜けていかねばならない。首都高を乗るのは・・・20年ぶりか?バイク屋の兄ちゃんは「自転車と一緒で体が覚えてるもんですよ」とのセリフ。確かにCB400SFを降りて、しばらくぶりにエストレヤを買った時は、何も問題なく乗れたもんな。
 メットを装着してまたがる。思ってたより足が上がったな。んでイグニッション点火。
 ブロロロロ・・・。
 わりとおとなしめの排気音。このOverマフラーというのは紳士な音なんですね。セパハンもそれほど違和感なし。アップめのポジションとのことだが、低く構えるのも楽に出来るので意外と乗り易い。というかシートがかなり優秀。厚さはないのにクッション性が高い。フェイズより座り心地はいいんじゃないか。
 しかし慣れてないもので腕に力が入ってしまうのか、右手に体重が乗っかって、信号待ちをしながら空ぶかしを何度かしてしまう。スロットルが軽いせいもある。落ち着いてギアをニュートラルに入れて両手をハンドルから離すことにした。
 信号が変わり、対向車線の先頭車は先に行けとのパッシング。ありがたやと右折。いよいよ新車での行動デビューだ。確かに体が覚えている。自然とクラッチを切り、ギアを上げて、クラッチをつないで加速・・・スムーズに進む。
 予想以上に低速トルクのある粘りのあるエンジン。静かなマフラー。ビクスクとは違う加速感で道を進んで行く。

 ガソリンは3分の1程度入っているそう。容量は15リットルだから5リットルくらいか。リッター30Kmは走るそうだが、小田原まではギリギリ過ぎる。サービスエリアでガソリン入れるのは割高なので当然満タンんにしてから高速へ入りたい。聞けば500mほど先の左手に一つ目のスタンドがあって、高速の入り口までに4軒ほどあるそう。すぐのスタンドで入れたい。
 しかしさっそく道を間違える。
 地図で見た感じお店から高速のランプまではすぐだと思っていたので、16号線と交差する道を入ったがどうやらこれは高速への道ではないらしい。当然スタンドもない。しばらく行ってUターンすることにした。早めに修正しなくちゃな。知らない道だし。
 こうして16号線に再び戻るとしばらくしてガソリンスタンド発見。セルフの文字はないがリッター単価107円。小田原だとセルフで今113円くらいだからこっちのが大分安い。ガソリン満タンにしてから工藤さんにメール。
 「CBR400R買った!」
 さっそく返信。マジで?そうマジなんすよー。
 すぐに着信があった。喜んでくれたのは嬉しいね。他の人は三台目のバイク買ったなんて言おうものなら「馬鹿じゃないの」なんてからかうだけ。正直買ったことも秘密にしてしまうレベル。しかしバイクは違うんだ。スクーターとビクスクと単車は違う乗り物なのだ。これが理解できない人には理解できないし、少なくとも自分とは違う世界の生き物でしかない。

 散々自慢して再出発。常磐道柏インターは予想以上に遠かった。
 高速に乗る。最初はおとなしく80kmくらいでのんびり走行。ギアを上げたり落としたりしながらエンジンフィーリングを楽しむ。だいたい慣れたかなというあたりでぐっと加速してみる。100・・・110・・・120Km。ストレスなく加速していく。5000回転あたりからぐっとトルクが増し、以降8000回転くらいまではギュンと上がっていく。それを越すとかなりエンジン音も高くなってくるのでギアをチェンジ。とりあえず130kmまでは普通に出せるし巡航できる感じ。
 風貌効果はフェイズ+フロントスクリーンの方があるかも。CBRのスクリーンはショートなので、体への風圧はかなり抑えられているけど肩口から顔への風はほとんど防げない。しかしセパハンの為、タンクに寝そべる感じで前傾姿勢を取りやすく、こうすればヘルメットの上の方へと風が抜けて行くのでいい感じ。
 ただし130km以上は狭い常磐道では出そうと思えず。フェイズが120km超えると直進安定性が不安になってくることを思えばまずは十分な性能。さらに言えばタイヤ径の違いからか進路変更がスムース。フェイズで追い越しとなると心の中で「エイヤッ!」と気合いを入れないとできないが、CBRは軽い感じでヒラヒラと車線を変えられる。

 しばらく進んで首都高6号線に合流。通り慣れた箱崎JCT経由で帰る。道は空いていてゆったり進めた。そういえばこんな道通ったな、なんて独り言ちながら箱崎通過。今度は銀座を目指す。左から右から合流があり、進行本線もコロコロ変わるが無事銀座へ。あとは3号線、東名方面へ行くだけ。20年前の記憶も意外と覚えているもんで、特に迷うことなく進めた。すでにこの頃にはCBRに対する不安もなくなっている。
 3号渋谷線はガラガラ。久しぶりのマニュアルバイクで混んでたら地獄だなと思っていたが、あっさり用賀まで辿り着いて拍子抜け。むしろ速度違反でつかまらないか心配してしまう始末。あとは東名を突き進むだけである。

 東名では思い切って速度を出してみた。とりあえず140kmで巡航しても問題ない感じ。ネイキッドのCB400SFでは140kmも出すと風圧で吹き飛ばされそうになり、それこそバイクにしがみついて乗ったイメージがあるが、この辺がフルカウルの恩恵なのだろう。スロットルには余裕がありさらにスピードを出せそうだったが、せっかく新車買ったばかりでパトカーに捕まるのも馬鹿々々しいしそもそも金銭的にツラいので120km程度で流すことにした。
 もはやバイクには完全に慣れ、渋滞もなく順調だったこともあり、このまま小田厚に乗って帰宅というのももったいないと、御殿場~箱根~伊豆スカイラインを目指す。

 途中海老名と足柄のサービスエリアで休憩。慣れたつもりでもやっぱり体は緊張していたようで節々が痛い。伸びをしてほぐしつつカップ麺で遅い昼飯を取る。貧乏になったもんである。お腹一杯になったらバイクが乗りにくかった。
 御殿場到着は15時過ぎ。柏を出たのが12時30分頃だから道中寄り道したとは言え2時間30分くらいか。箱根まわって伊豆スカイラインはさすがに無理だろうと、十国峠までにする。そこから熱海にでるか戻ってターンパイクを降りるか。

 御殿場から乙女峠を抜けて箱根スカイライン。ワインディングは高速とはまったく違った顔を見せた。スクーターに比べて中心より若干後方に着座するのでターンの感覚がかなり違う。またハンドルより重心移動で曲がる感じなので慣れない内はどうも膨らんでしまったり、コースアウトしそうになったりと曲がりにくい。
 しかしスリムなシートはお尻の移動がしやすく、ハングオフの体制にさっと変えることができる。バイクの中心線から重心をずらすと、それに応えるように軽やかにカーブを曲がることができとても楽しい。バイクも自然と寝かせることができる。思った以上に寝かせやすくてステップ擦るんじゃないかと思ってしまうほど。これ以上はコントロールできないかもと自重するが、うまい人が乗ったら美しくも速く走れるんだろうなと感じた。
 Overマフラーは思いの外静か。エンジン音の方が大きく、排気音はあまり聞こえない。それよりも5000回転を超えたときに「パァァァァンッ!」とまるで400SFのVTECが作動した時のような甲高い音がなるのが刺激的。並列二気筒とはいえDOHCエンジン。この辺はなかなかその気にさせられてしまう。

 芦ノ湖スカイランを超えて十国峠へ向かった往復。残念ながら遅い車に引っ掛かってまったく走りを楽しむことが出来なかった。ほとんど法定速度40kmに近いスピードでノロノロ走る車にイライラ。帰りなどは40km以下で走っている始末。ドライバーはジジイ。免許返納すればいいのに。
 しかし箱根ターンパイクですべてストレス解消。無理をして事故りたくはないのでほどほどの速度で高速ターン。やっぱりターンパイクの下りは最高だ。そのまま西湘バイパスへ抜けて帰宅。

 ヘルメットとタンクには虫の死骸がこびりついてた。

 CBR400R。いろいろ言われる部分はあるが、自分にとっては十分な性能のバイクだった。コーナーもそれなりに楽しめるし、扱いやすい範囲でのエンジンの力強さも手頃。これより出力が高くても低くても扱いには手を焼きそう。吹け上りが良すぎて思ってた以上にすぐ10,000回転に達してしまうエンジンはもう少し伸びがあってもいいかなという気はするが、その分低速トルクがあるので峠を走ったり、ストップアンドゴーを強いられる街乗りでは有利だ。
 すべてが80点の優等生バイク。これ以上どこかを突き詰めるとどこかがバランスを失うというのは本当その通りかも。ゆったりとした側面もある柔和な顔つき。派手なトリコロール。必要十分な風貌効果。そしてリーズナブルなコストなど。動力性能以外の部分も含めていいバイクだ。

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