2023年12月2日土曜日

ゼノブレイド3

  発売して一年半ほどたつが、やっとゼノブレイド3をクリアした。いろいろ考察の行われる奥深いゲームで、熱烈なファンにとっては謎ときや明かされない伏線などでやきもきしているようだが、一介のゲーマー程度には面白かったなぁで終わった感じ。

 発売後すぐに手をつけなかったのは同シリーズがとっつきにくいシステムをしているため。始まってすぐはストーリーや新しいシステムを半ば強引に覚えさせられる。特にストーリーはムービーで説明されるためゲームをやっている感はない。

 これも登場人物への思い入れやストーリーへの理解が深まってくると気にならないのだが、序盤は拒絶感が先に立ってしまい、なかなか進めることが出来なかった。特に今作の主人公パーティは6名という大所帯。そこへヒーロークエストの新キャラがどんどん加わり、話がどんどん広がっていく第三話までは進めるのが苦痛だった。
 またゲームシステムもひとつ覚えたら次、また次と矢継ぎ早に新しいルールが提示され、落ち着くことも出来ない。過去作に比べ分かりやすいシステムだが、アクセサリー、ジェム、アーツなど覚えさせらるものが多すぎる。
 恒例の多すぎるアイテムと使いにくいソート。能力毎の並べ替えができないから「防御〇〇%向上」というアイテムの性能が低いから売りたくてもバラバラでどれだかわからないという始末。最後は思い切って能力アップのアイテムを自動的に売却してしまった。

 しかしこれはすべて「ゼノブレイド」シリーズ共通の問題。つまり問題はなんら解決されることなく今作が出来上がっているということ。要するにこうした問題を帳消しできるくらい中盤以降の盛り上がりが面白いのだ。
 前作「ゼノブレイド2」が「同1」とまったく異なる世界だったことに少し残念だったが、今作は「1」「2」を結びつけるストーリーとなっており、三部作としてうまくまとまった。神を殺す、少年の出会いと挫折と成長といった過去作のテーマを引き継ぎつつ、今作は「思いはつながり引き継がれていく」「たとえ成功と呼べずとも達成できれば満足」というもの。他からの評価、承認を求めず、自らが満足できればそれで良いという、少し後ろ向きにも感じるが幼児的万能感からの脱却を感じた。
 Youtubeでの考察でこのテーマをニーチェの超人指向であると看過しているのはうならせるものがあり、惹かれる由縁かと納得。

 「1」のメリア(シュルク)、「2」のニア(レックス)が登場して二つの世界が重なり合うというストーリーだけで個人的には十分。ノアとは何だったのかとかトリニティプロセッサーとは?というコアな部分はマニアの解説を読んでへぇと言うくらい。このくらいのゆるいファンには十分面白かったな。

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