2023年9月19日火曜日

2023秋 蔵王~磐梯

  今年の9月連休ツーリングは、一週間前に購入したばかりであるCTX700の慣らし運転ならびに慣熟走行を兼ね、今夏行く予定だった「蔵王御釜」見学を第一目標とした。次いで昨秋プログレで走った「磐梯吾妻スカイライン」を今度はバイクで走るのが第二目標。

 はっきりしない天候。三連休で観光客増加の為かBooking、楽天トラベルとも格安宿がとれず。いったん予定を白紙にしようかと思ったが、ホテル「ルートイン」のホームページから検索した所宿を確保できた。テントを張って野営することもできたのだが、最近テントを張るのが億劫に・・・。
 しかし紅葉シーズンにはまだ早いが何でこんなに予約が埋まっているのだろう?山形、福島だけでなく、仙台の方まで予約は一杯だった。
 天候は不順で曇りがち。時刻によっては雨もありそう、そんな感じの三日間。


【初日】

 NEXCOのホームページから二輪定額料金を設定。深夜割引を利用するため、眠いのを我慢して未明に出発!なんてことをしなくて良いのは嬉しい。
 6時過ぎに家を出たが、圏央道八王子JCTで大渋滞。中央道が混んでいて合流できず、渋滞のお尻が圏央道まで伸びている感じ。15km=90分と地獄の長さ。トンネルも多くて狭く、フルパニア状態のCTXでは気を使ってすり抜けしにくい。なかなか進まない。
 さらに鶴ヶ島付近でも渋滞。こちらはそれほどでもなかったが、東北道へ入って羽生PA付近で事故渋滞。15km=80分の表示だったが実際はそこまで混雑しておらず、三車線ということもありすり抜けしやすかった。それにしても渋滞多すぎで辟易とする。
 最後は国見SA付近で工事渋滞。さくっとかわしつつSAにて昼食。せっかくなので喜多方ラーメンを食べるがまずかった。SAクオリティだから仕方ない。

 白石ICにて下車、蔵王エコーラインにて「御釜」を目指す。大きな鳥居で立ちごけしそうになるも踏ん張る。買って一週間で傷つけるわけにはいかない!
 空は曇天。山頂付近は雲で覆われ、こりゃ無理かなぁと思いつつ登って行くと滝見台を越えた辺りから霧雨。さらに酷くなりそうだとカッパを羽織る。遠くの景色が見えない中、山頂付近の蔵王ハイラインまで到達するがとても「御釜」巡りをするコンディションにない。残念ながら御釜巡りを断念。無理は禁物。CB1300で思い知った。

 山を降り、蔵王坊平高原あたりで雨雲から抜ける。過去にこんなこともあった。鳥取の大山、北海道の摩周湖など。旅の第一目標だったので悔しいし、天気予報をもう少し吟味するべきだったが、また来る機会もあると言い聞かせる。
 蔵王猿倉あたりまでくると天気はかなり良くなり、ワンチャンス再チャレンジあるか?なんて思ったが、ライブカメラ見る限り状況変わらず。目視でも山頂には雲が掛かっているので今日はもう諦めよう。
 あとから知ったが御釜付近は霧が発生しやすく天候も不順。しっかり見れる確率は低く、30%とか言われていた。摩周湖や根室半島みたいな感じか。

 本日の走行距離473.6km。小田原から山形まで走って、渋滞と雨に濡れただけの一日となってしまった。まあCTX700で初のロングツーリングが出来て良かったと思おう。


【二日目】

 朝食バイキングを食べ、8時ごろの出発。天気予報では山形・福島全域曇り。濃霧注意報のおまけつき。しかしホテルから見る蔵王方面は雲もまばらで山頂が見える。ワンチャンスあるんじゃないかと思いつつネットのライブカメラを見れば・・・晴れてるじゃん!急いで出発!!

 蔵王ハイラインから見る山下には雲海。山頂駐車場到着。ついに来た!この為に来た!その想いが報われるような雄大な風景。感無量。

 噴火の名残を思わせる馬の背。辺り一面開けていて高い樹木もない賽の河原のような光景。そこへぽっかりと口を開けた火口湖が蒼い湖面でたたずんでいる。
 何も知らない山伏がこれを見たらどう感じただろうか、縄文人もこの同じ風景を見ただろうか。などと過去の記憶に思いを馳せる。
 旅をしていて時折りある心振るえる景色のひとつ。生でしか味わえない感動。昨日の屈辱をリベンジできた。嬉しい。

 御釜を後にし蔵王エコーラインを下る。雲海の中を降りるため辺り一面濃霧に覆われ、まさに五里霧中。山頂での晴天が嘘のよう。下山できれば天気も回復するだろう。そう言い聞かせながら降りていくも、結局宮城側は平野部も曇りだった。
 エコーラインから別れ、国道457号~113号にて七ヶ宿方面へ。峠を幾つか越え、トンネルを抜けると天気は再び回復。晴天。山を挟んで東側が曇りということか。若干東寄りの磐梯吾妻スカイラインは大丈夫だろうか?

 七ヶ宿ダムは荒々しい作りのロックフィルダム。全体が見えないのが残念。ダムの事務所には自販機もなく、道の駅「七ヶ宿」へ寄ると駐車場には大量のバイクが止まっている。この辺りでは有名なライダースポットなのかと思えば、日本二輪車普及安全協会がイベントを開催。コーヒーやウェットティッシュなどのおみやげを配っていた。ラッキー。
 年老いても承認欲求強めの連中が必要もないのにエンジンを吹かす。「俺カッケー」ですか。どこにでも馬鹿はいる。

 米沢の道の駅にて米沢牛を食べようと思ったが、行列が出来ていて断念。

 いよいよこの旅二つ目の目標磐梯山ツーリング。西吾妻スカイバレー~桧原湖~磐梯会津スカイラインへ。
 裏磐梯にあたる西吾妻スカイバレーは交通量もなくのどか。白猿が名物とのこと。偶然にも道中一匹の白猿を見かけた。幸運の予感。ここは元々有料の観光道路だったそうだ。標高1400mとかなり高いので、ガードレールの無い道端から見る景色は高所恐怖症にはちょっとビビってしまうほど。
 峠の駐車場にはバイカーやスポーツカーの愛好者たちが休憩をとっていた。走りやすいし交通量も少ないので穴場的存在なのかも。

 スカイバレーを下山。桧原湖からレイクラインへ向かうも、昨秋同様中津川渓谷あたりで通行止めとなっていた。迂回して磐梯吾妻スカイライン~浄土平に向かう。
 浄土平へのルートとしては南から上がっていくのが正しい気がする。しかし二度目のスカイランは道中はそれほど感動できず。センターラインもない狭い道路だからか、木々に阻まれ眺望が良くないからか。バイク雑誌で九州「やまなみハイウェイ」や信州「ビーナスライン」と並び称され上位にランキングするツーリングスポットだが、ちょっと格落ちするように感じる。
 ただし磐梯エリア全体を見渡せば、前述の西吾妻スカイバレーや去年走った磐梯山ゴールドラインなど、多くのツーリングルートがあり、それらをつなぐ幹線道路も広く走りやすい。磐梯山、安達太良山、五色湖、猪苗代湖といった雄大な景色。少し足を伸ばせばラーメンで有名な喜多方、白虎隊の会津など観光地としても見所多し。一日中走っても走り切れないボリューム。これらをあわせての評価ということか。

 浄土平も大混雑。付近の大穴火口(?)では噴煙が上がっていた。去年は気付かなかったな。今回は吾妻小富士のお鉢巡りはしないので、お土産だけ買って後にした。

 福島方面へ降りていく下山ルートは急坂でヘアピンカーブも多くどうしても渋滞気味。しかしCTX700は乗りやすく、加えて疲れもあって眠くなってしまう。一瞬寝落ちしたかも・・・。最後は磐梯方面ツーリングの締めくくりとして国道115~459号で安達太良山の尾根を走り、二本松の宿へ。

 本日の走行距離295.0km。走行距離以上に見所多いツーリングだった。お腹いっぱい。


【三日目】

 旅の最終日。今日は午後から雷雨警報。特に福島、栃木方面で夕方はにわか雨が発生とのことで早々に帰宅する。この時期の東北地方は雨が多いのか。というか東北道を走っていて、那須~福島あたりは雨にうたれることが多く感じる。地政学上の問題なのだろう。

 最後に猪苗代湖を見たいので寄り道。天候不順のニュースがなければ磐梯山ゴールドラインから喜多方へ出て、本場の喜多方ラーメンでもと思ったが、それはまたの機会に譲ろう。

 琵琶湖があるため日本一ではないことは分かっているが、それでも広い。対岸が目視出来ない。海と違って波が打ち寄せない静かな水面に心が落ち着く。
 湖沿いに走っていると湖畔道路という看板が出ていたのでそちらへ。しかし湖側は森や私有地となっていて湖畔沿いは走れず見通せず。湖畔道路というのも名ばかりで何だかなぁという感じ。
 道路沿いは自由に車が停められるスペースがあり、仮設トイレも立ち並んでいる。湖水浴客向け?車であれば車中泊に便利そう。テントを張れるようなスペースもあるが、野営するには不用心かな。

 Googleマップにあった猪苗代湖ビューポイントはイマイチ。湖畔を通る道がなく、木々が邪魔して眺望が悪い。芦ノ湖もそんな感じだよな。防災上や土地の権利関係で湖畔に道路を敷くのは難しいのかも・・・なんて思っていたら、湖を半周した辺りで一瞬湖畔沿いを通るポイントがあった。運良く雲間から顔を出した磐梯山と共に撮影。これで思い残すことはない。

 かくして猪苗代湖を後にし帰路につく。さらば蔵王、磐梯!

 国道294号をずっと南下して白河中央SICへ。信号のほとんどない快速路。立派な道多し。土地はいくらでもあるもんな。冬は雪に埋もれて使えないのだろうけど。

 ここから小田原までは300km程度と4時間弱の距離。四日市や鈴鹿あたりとさほど変わらず。イメージとしては遠いが実は近くまた来ようと思った。
 帰りは早目の帰宅だったからか三連休の最終日にも関わらず渋滞皆無。圏央道で「事故注意」の表示があったが、単独事故で車線への影響もなくラッキーだった。

 本日の走行距離384.6km。三日間走行距離1,153.2km。


 走行距離1000km越えてCTX700の慣らし運転終了。フォワードコントロールも大分慣れて来た。でもステップボードに替えて足裏全体で支えた方が乗りやすかろう。
 燃費はリッター28Lくらい。満タン法なので正確な所は出ず。25~32kmとバラついた。だいたい250km走った辺りで残り1メモリ点滅開始といった所。リザーブが3Lということなので、計算上はそこから70~100kmくらい走れるが、点滅するメモリを無視して100km走るのは精神衛生上良くない。あと2Lほどタンク容量が大きければ。

 DCTは思っていた以上に使いやすい。スクーターと良く似ているがスロットルオンからの反応で大きな違いがある。機構上CVTは加速までにどうしてもラグが生じるが、DCTは普通のバイクと同様きびきびと加速できる。エンジンブレーキが効くのもCVTとの違い。また低速、カーブなどでギアチェンジを気にせずハンドルに集中できるのも楽ちん。
 ただし下り坂のカーブなどバックトルクが欲しい場面は自分でギアを落とす。そうでないとニュートラルでカーブに突っ込むような怖い目を見ることになる。また峠道や高速という頻繁に加減速が必要な時や馬力が欲しい時はSモードやMTモードも積極的に使用すると良い感じ。

 その他、取り回しや乗り降りについては文句なし。乗ったままの前進後退も楽々。積載性もフルパニアで問題なし。衝動買いだったが満足満足。

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