2021年3月13日土曜日

シン・エヴァンゲリオン劇場版

 公開予定が伸びに伸びた新劇場版の完結編「シン・エヴァンゲリオン劇場版」を観て来た。いろいろ謎の多い作品であり、ネタバレされれば興ざめ。なので公開初日に行きたかったが、コロナによる自粛で上映が20時まで。仕事の都合で平日には行くことが出来ず、週末が待ち遠しかった。

 今回のエヴァンゲリオンは前作「Q」に比べると分かりやすい展開で、きっちり完結したのは良かった。テレビ版、旧劇場版、漫画版のオマージュを交えつつ、登場人物に救いが与えられ、すべての決着をつけた感はある。

 碇ゲンドウの独白シーンはありきたりかつ予想通りの動機で少し苦笑。綾波の扱いも持ち上げるだけ持ち上げといてあっさり。第三村の生活は牧歌的社会の肯定というだけでありきたり。結局ここに安らぎを求めてしまうというのは古い田舎の感性だと思った。結構ステレオタイプだなという感じ。

 新劇場版四部作を長い期間掛けて完成した結果、鬱病になった庵野監督の再生と大人になれというテーマ。予定通り予想通りの結末。マニアなファンには物足りないと感じるかもしれないと思った。
 冨野監督が皆殺しのトミノと言われ、ザンボット3やイデオンで登場人物を殺しまくったものの、再度作り直した新約Zガンダムで結末を改変した。庵野監督はそれと同じような境遇を負ったのだろう。旧劇の結末との違い。物語としてのスッキリ感。結果として物足りなさというところ。

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