2019年7月14日日曜日

CBR400R(2013) 最終インプレ

 大賀二輪免許取得に伴い、これまで乗ってきた相棒CBR400Rを降りることに。ついて今回最終インプレッションを行う。

・購入経緯
 購入を決めたのはセパハンフルカウルのバイクを一度所有したかった為。
 これまで何台もバイクを乗り継いできたが、フルカウルのバイクは自分にお似合いと思えず、格好いいとは思えど購入候補にはならなかった。レプリカを乗りこなすには技量が足りないと思ったし。
 しかし400Rを購入時の人気バイクは250ccのフルカウルバイク。中免取ったばかりの若い初心者ライダー御用達くらいの感じで個人的に敷居が低くなった。レーサーレプリカあらためスーパースポーツにちょっと乗ってみたいという気持ちに。
 ホンダのバイクが欲しかったので同クラスのCBR250Rを候補としたが、中古なら400ccが同じくらいの値段。車検費用は掛かれど低速トルクがあって扱いやすい400ccへ変更。同じくフルカウルで発売していたCBR400Rを買うことに決めた。赤青白の派手なトリコロールカラーも気に入った。


・長所
 街乗りでの低速域に加え、高速道路での使用も不満のない二気筒400ccエンジンは扱いやすいの一言。シフトペダルが脱落した時も4速固定で家路につけたのは、タフなこのエンジンのおかげだろう。またリッター辺り30km走る燃費の良さも素晴らしい。

 エンジンサウドはアイドリング~低回転だとドドドドと冴えない感じだが、5千回転を超えるとパァァァン!なんて甲高い音を出してやる気になる。低回転からレッドゾーンまでストレスなく回るフラットなトルクは刺激こそ少ないが扱いやすかった。
 扱いやすいエンジンはほどよい馬力。高めの回転数を維持しながらコーナーを回ってみたり、リーンインというか腰をずらしてハングオンして曲がってみたりなど、ワインディングを楽しんで走るのに丁度よかった。速度はそれほど出てないけれど回転数が高いから派手なエンジン音になっていて、結構乗れてるんじゃないか、なんて錯覚できた。音量の割にスピードが出ないので、高めの回転数で乗る楽しみも味わえた。いわゆる回す楽しみってやつ。

 次いでツアラーとして優秀。セパハンだが高めのハンドルは乗車姿勢が楽。お尻が痛くなったものの、一日700キロ越ツーリングが出来たのは、こいつが乗り易かったからに他ならない。マスの集中を主眼に込めたバイクと異なり、テール周りがゆったりとしていることからシートバック、サイドバックを装着しやすいのもツーリングに役立つ。
 フルカウルの恩恵か高速走行も得意。CB400では時速130キロ以上は風圧がきつくて連続走行できなかったのに対し、エンジンはかなり回り気味になるけど巡行140キロはこなせる。最高速も160キロ以上出るなど、ネイキッドとの違いを実感できた。

 スーパースポーツのような見かけに反して、車体の大きさ、重さ、足つきも不安なしで身の丈に合った乗り易いバイクだった。

・短所
 使いやすいエンジンだが、加速感や高回転域の伸びに関しては不満が残った。初乗り時からCB400に比べて遅いと思ったし、ストレスなく回るも、あと2千回転回ればと感じさせられた。街乗りのし易さや燃費面とのトレードオフなのはわかっているが。
 ライトが暗い。ハロゲン二灯バイクに多い片目点灯のため、照射範囲に不満はないが光量が足りない。

 一番大きな不満は、コンプレックスを掻き立てるバイクだということ。
 どうしても往年の名車CBR400RRと比較されやすいバイクである。CB400が現行であるのでなおさら直列2気筒エンジンをネガティブに感じてしまうのも仕方ない。加えて中型免許しかないので仕方なく選んだ感もあったし、スカスカのフロントシングルディスクブレーキも残念ポイント。
 乗ってみて満足できるし、これで充分だと納得できるのだが、オートバイという趣味性の高いジャンルでは許容できない部分なのかもしれない。フラットで使いやすいエンジンも見方によれば「つまらない」。
 スポーツハンドル、バックステップ、シングルシートなど、フルカウルのスポーツバイクっぽさを求めてカスタムしたが、結局ノーマルに戻したのもそれが原因。後継モデルの見た目がそっち方面(スポーティ)にシフトしているのは何か違うなぁと思ってしまう。
 このバイクを購入した時はまったく思わなかったが、バイクが分かるようになればなるほど、CBR400Rの中途半端さ立ち位置の微妙さが恥ずかしいし痛い。

 フルカウルのバイクが人気で色々なライダーが乗っていることもあり、レーサー風のスタイルだからといって別に速く走る必要なんてない。でもやっぱりCBRに乗っている以上、コーナーでは無理に突っ込もうとしてしまう。遅いバイクがいたら抜かそうとしてしまう。ゆっくりコーナーを曲がればいいのに、ハングオンして格好良く走ろうとしてしまう。
 自分の技量があればいいし、経験を重ねて速く走れるようになるのもいいけど、年齢的に伸びしろはないだろう。その癖外からパォォォンとぶち抜かれると「このぉぉ」なんて思ってしまう。
 こんな乗り方するのは辞めたい。のんびりゆったり乗りたい。そういった気持ちで乗りたくてもフルカウルのレーサー風バイクは速く走ることを強いてくる。のんびり走るためにネイキッドのバイクに乗り換えたいという気持ちもあった。

・その他
 過去所有したバイクは乗りっぱなし中心。対してCBR400Rはプライベートの時間が取れたこともあり自分でカスタムパーツをつけたり、消耗品交換を行ったりと愛着が深まった。小田原周辺の峠やスポットにも度々出掛けたし、宿泊を伴うロングツーリングにも行った。
 この歳になってオートバイの楽しみを開眼させてくれた良き相棒。
 大型二輪取得に伴い今回手放すこととなるが、得難い経験を与えてくれたことに感謝。きっと君に乗って体験した経験は、次のバイクにも役立つし、何より長くライディングを趣味にしようと思えた。本当に感謝してる。

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