2010年10月24日日曜日

スペル

 サム・ライミ監督つながりで「スペル」を借りてきた。前々から観ようと思っていたが、何故かスルーしていた作品だ。パッケージの老婆があまりにもキモくて、正視に耐えられなかったからだ。これが動くとさらにキモいんだろうな・・・なんて。
 そのまま観なくなりそうだったので、「ダークマン」でサム・ライミ映画の面白さを再確認した勢いで借りることにしたわけだ。

 ホラー映画は嫌いではないし、ゾンビ映画をわざわざ遠くの映画館にまで足を運んで見に行ってしまうくらいなのだが、実は好きってわけではない。元々怖がりではあるし、ちょっとしたキモさも耐えられない方だから。実際レンタルビデオ屋行ってホラーコーナーを観ていても、最初は何か借りようか・・・というのが、パッケージだけでお腹いっぱい。ゾンビ手帳などの専門サイトなどはスルーなわけである。
 「スペル」も一度プレイヤーにかけたものの、メニュー画面の老婆を観ただけで、一度停止。一緒に借りてきた「スピード」を観てしまいました。

 一念発起して、つーか結局は観なければならないのだからと再生する。もー、本当きもいね、あの老婆。
 ストーリーは秀逸。サム・ライミ独特の大胆なカメラワークは健在。「死霊のはらわた」特に「2」のようなコワおもろい演出も冴えており、ビクッとしつつ、プッと吹き出してしまうシーンもある。
 ラストのどんでん返しも、こうなるだろうな、という予想通りではあったが、よかった。「キャリー」の例を挙げるまでもなく、ホラー映画はこうしたやりきれない結末がいいな。

 批評サイトでも概ね良好な感想が多かったが一つ気になったのは、「音で怖がらせる演出が多くて残念」というもの。そうだったかなぁ、という感じ。出る出ると思わせておいて大きな音とともに何かが登場。こうした演出はホラー映画のみならずよくある手法ではあるが、この作品においては結構予想通りの部分が多かったのでそれほど怖くなかった。
 むしろ来る来る、やっぱ来たよー(笑)という意図的な演出で、これがサム・ライミっぽいというか、笑える(深刻にならない)ホラーだと思う。
 それに音で怖がらせるというのは相手を脅かす古典的な手段なので、これをやったら駄目なんて言ったら、急な坂のないジェットコースターみたいだろ。何を求めてホラーを観てんだこいつらは?と思いました。

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