2024年10月20日日曜日

2024 秋ツーリング 国道352号

  9月の連休は雨のため残念な結果となった。今月の連休は天気も良さそう。円安の影響からかインバウンド需要が高まり、ホテルは軒並み値上げ、満室。それでも何とか予約が取れたので前回のリベンジ「国道352号」走破を目指して出発。

10/12 小田原~秩父~沼田~矢板

 前回の同企画ツーリング時、栃木の日光や矢板が予想以上に近いと判明。のんびりと下道でも行けそうな距離ということが分かった。結果まずは国道140号(雁坂みち~彩甲斐街道)から秩父に出ることに。
 R246から三国峠経由で山中湖へ。朝早く出掛けたこともあり、久しぶりに霧の掛かった山中湖を観ることが出来た。幻想的。周辺は予想より寒い。日中はもっと気温が上がるはずと我慢。御坂みちにて甲州へ。塩山を通ってR140の雁坂トンネルへ。

 雁坂みちでは大型トラックがボトルネックのノロノロ運転。仕方ないとくっついて走るが、秩父湖への分岐で本道を離れて旧道へ。こちらもクネクネ道なのでスピードは上がらず、これは選択を誤ったかなと思ったが、再合流する交差点で先ほどのトラックをぴったりと追い抜いた。なんたる偶然、大ラッキー。そのまま秩父まで降って道の駅で休憩。

 ここから矢板方面へ向かうルートとして西から、
  ①沼田からロマンチック街道
  ②前橋から赤城山
  ③前橋から足尾銅山
  ④宇都宮
の4パターンが想定できる。①②③は最終的に合流して日光経由で矢板へ。
 今年は何故か日光方面へのツーリングが多く②③は走ったばかり。④は市街地ルートなので楽しくなさそう。結果①を選択。沼田まで関越自動車道でワープ。

 沼田からロマンチック街道を日光方面へ。時間があれば途中で北上して川俣温泉~霧降高原に向かう予定。しかし片品村を越えて標高が上がってくると気温が低下してきて寒い。加えて怪しい雲が出てくる。
 湯滝を過ぎて予定していた川俣方面へ向かう山王林道に向かうもついに雨がポツポツ降ってきて、向かう先の太郎山方面は雨雲に飲まれている。ここは無理せず引き返すが、ついに本降りの雨となる。予報では雨など降らないはずなのに。
 寒さ対策も兼ねて竜頭の滝駐車場にて合羽を着る。雨雲レーダーによると局地的なにわか雨のようで、ちょうどこの辺りだけ雨。そういえば前回半月山展望台へ行った時も霧に飲まれていたし、山間にあたるこの地方は雲が溜まりやすいのだろう。

 いろは坂から日光に降り、途中お腹が痛くなって「ガスト」へ緊急ピットインしながら、本日の宿へ到着。走行距離は390.1kmだった。


10/13 矢板~国道352号~魚沼~国道289号~国道294号~矢板

 いよいよ今回ツーリングの主題たる国道352号へ。
 国道352号といえばロングツーリングを始めたころに知った道で、福島から新潟を縦断する過酷な山道。電話もつながらない孤独な秘境、落ちれば奈落のガードレールがない断崖絶壁、道の上を川が流れる洗い越し…等々。まさにワイルダネスを具現化したような道として紹介されていた。
 いつか行こうと夢見てきたが、バイクはシートが低くて足つきの良いCTX700だし、DCTなのでエンストもないし、色んな峠を走って経験値も増えたし、いまこそ挑戦の時!

 矢板から塩原温泉郷を走り抜け、いよいよ国道352号に合流。R121、400との重複国道となっている。荒海川を境に西へ。ここまでずっと走りやすい峠道。道も良く整備されていてワイルダネスには程遠い。
 昨日に引き続き標高の高い道を走るため寒い。山の狭隘を抜けて走っていくため、陽射しが届かないのも寒さの原因。陽の射す辺りでは寒さも一段落するのだが。道の駅「番屋」で一服するも暖かい飲み物が売っていない。燃料補給、屏風岩見物をして進む。

 この辺りは尾瀬観光の拠点となっていた。七入駐車場では道案内が立っている。尾瀬には興味がなかったので地名が分からず、案内の言っていることが意味不明だった。駐車場を過ぎると急に道が狭くなる。ヘアピンカーブの連続。御池や沼山なんて地名も出てきて、さきほどの案内の意味をようやく理解。尾瀬へ向かう駐車場が満車なので、ここで止めてシャトルバスを使えということだったのか。自分には関係のないことであった。
 尾瀬を抜けて県境。新潟県へ。いよいよ奥只見湖畔を走る。

 奥只見湖はこれといった展望台がなく、また生い茂る木々が邪魔をして湖の全貌を観ることが出来ない。遊覧船乗り場や奥只見ダムへ行くには奥只見シルバーラインが唯一のアクセスルートだが、狭くて湧き水が多いためスリップの危険性が高いトンネル区間が延々とあるため二輪は通行禁止となっているのは残念。
 名物洗い越しも登場。しかし思ってたほど水流は激しくなく、危険を感じることもなく渡れるレベル。長雨の後など日によって違うのだろうが肩透かしだった。
 奥只見湖畔を半周するルートは最初登ってあとは降りていく。地元のツーリングルートとなっているのか思っていた以上に対向車多し。
 クネクネと曲がりくねってなかなかゴールまで辿り着けない感はあるが、道幅が広いのでストレスなく走れる。最終的には湖面の辺りまで降り切ってから湖畔道路終了。展望台がないのが残念だが、荒々しい渓谷を眼前に見ることが出来たり、その渓谷に敷かれた山道を走り抜けて行くのは楽しい。


 酷道と言われるR352、最後の関門である枝折峠へ。「枝折峠は”転落事故”多し!初心者はシルバーラインへ」という警告看板が立っていて恐怖感を煽る。道幅は1.5車線程度と狭く国道と思えば酷いと感じるも、これくらいの峠道はいくらでもある。特に問題なく枝折峠に到着。
 峠付近は違法駐車の列で走りにくい。最近よく遭遇するが、安上がりで健康にもいいからハイキングブームになっているのか。だったら電車できて麓から登山しなさいよと言いたくもなる。
 枝折峠からの景色は絶景と聞いたが、立ち木やススキが邪魔をしてそれほどでもなかった。明け方に発生する雲海が見事らしいが現在正午。霧の気配すらない。こんなもんか、と峠を後にする。
 下りも似たような狭いつづら折れの連続。新潟方面から来るバイカー多し。

 国道352号は自分が思っていたほどの酷道ではなかった。尾瀬、枝折峠という観光スポットがあるため交通量もあり、深い山の中で独りぼっちという孤独感もない。狭いつづら折れや断崖絶壁もあったが、待避所も多いし舗装もされているので走りづらさを感じることもなく、いい意味で期待外れだったな。それとも自分の酷道耐性が高まっているのか。

 魚沼からはR252~289へ。田子倉湖を通って那須高原を抜けて行く。R352とは打って変わって快速ワインディングとなっており気持ちいい。田子倉湖の眺望が見事だったが、かっ飛ばしてレイクビューポイントに止まることもせず。走って走って白河。国道294号にて南下。大田原を通過して矢板帰着。
 走行距離418.9km。クネクネ道多しで距離以上に走った気分。


10/14 矢板~日塩もみじライン~霧降高原~小田原

 最終日。初日に走れなかった川俣湖方面へ。時間の関係で川俣温泉までは行けないが、霧降高原には行きたい。

 昨日は矢板から北上して塩原温泉郷を走ったので、今日は西へ向かって鬼怒川温泉を通ってみる。鬼怒川温泉は不況でさびれているというイメージがあったが、バイクで走り抜ける分にはあまり良く分からなかった。昨日通った塩原や地元の箱根、湯河原といった小さな宿の連なる温泉郷に比べ、広々としていて大型ホテルなどによる団体客目当てか。
 熱海しかり団体客目当ての温泉街はバブル崩壊後軒並み不況となった。企業の慰安旅行などが減ったためか。しかし楽天トラベルなどで検索しても、今だに食事込み2万円などのプランばかりで素泊まり旅人には高過ぎる。
 観光ホテルには観光ホテルなりのやり方、売り方があるのは理解できるが、もう少し多様性をもったリーズナブルなプランがあればと思う。近くに日光の歴史建築と大自然があるのにさびれているというのは勿体ないことだ。

 鬼怒川を抜けてもみじラインへ。カーブ多めのワインディング。名前の通りもみじの回廊となっており、紅葉のシーズンとなれば綺麗だろう。今年は夏の暑さが遅くまで残ったためかいまだ青々と生い茂っている。
 この道はエーデルワイススキーリゾート、ハンターマウンテン塩原というスキー場へのアクセスルートとなっているようだ。塩原温泉郷へも直結しているが走りにくいため、利用する人は少なかろう。2017年度版マップルでは有料道路となっていたが無料だった。
 途中30km/hになっている箇所があり、「速度取締り中」の立て看板もあって楽しめない。もっともきついカーブは多いし、落ち葉などでコンディションも良くないので、あまりスピードを出そうという気にはなれない道だった。

 R121の温泉とダム街道を進んで霧降高原へ。牧場のため切り開かれた高原は雄大で、これまで木々に遮られてきた樹海道路ばかり走ってきた眼には新鮮に映る。ここをグングン登っていく県道169号線は広々として走りやすく標高1440mにある天空の展望台は絶景。今回ツーリングで一番の景色だった。
 連休の最終日ということで、渋滞が発生する前にさっさと帰ろうと考えていたが、無理して足を伸ばした甲斐があった。

 霧降高原を後にして日光へ。日光宇都宮道路~東北自動車道~圏央道~小田原厚木道路~帰宅。奇跡の事故渋滞なし。本日の走行距離は371.5km。

 今年の夏は南海トラフ地震騒ぎでロングツーリングに行けず、天候不順で予定通りにならないツーリングが多くてフラストレーションが溜まった。久しぶりに三日間ぶっ通しで走れて大満足。
 3日間の総走行距離は1,180km。

 そう言えばプチカスタムでハンドガードを装着。最初にかったCTX700用ハンドガードはプーチのロングスクリーンに干渉してしまうので売却。小さめの汎用品を購入するも今度はカウルに干渉してしまうため加工必須か?と放置していた。
 ふと取り付け部のミラーマウントに高さアップのアダプターをつければ躱せるんじゃないかと思いつき、試してみたら大成功。今回のツーリングで試してきたが…イイ!グランドツアラーとして完成された感がある。
 さっそうと風を切って走るのも気持ちいいのだけど、やはり防風効果がしっかりしていた方が距離を走っても疲れにくいことを実感した。見た目も大きいカウル、スクリーンにマッチしてイイ!
 ・・・中華製なので「風超」という謎ワードが萎えるが・・・。



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