2016年9月26日月曜日

REC


 先日ゾンビ祭りと称して、ロメロゾンビ映画6部作+3の鑑賞をしたのだが、その際「ダイヤリーオブザデッド」を観た影響からか、POV映画をもっと観たくなった。
 同ジャンルの映画で最も高い評価を得ている「クローバーフィールド」に続き、「REC」を観た。「REC」は好きな映画で何度か見ており、続編の「REC2」リメイク版の「RECクアンティアラン」「同2」も鑑賞済みだが、調べると「REC3」「REC4」とシリーズが続いていた。これはせっかくだからとシリーズコンプリートしてみることにした。

 「REC」はPOV手法を効果的に取り入れた映画で、低予算の関係からかマンションの中だけで話が進むが、逆に臨場感を上げることに成功している。ラストはオカルトめいた展開となり続編への期待が高まるが、「REC2」では真相に迫ることなく終始してしまった感じがある。
 リメイク版の「クアンティアラン2」は舞台を変え、飛行場に閉じ込められた人々となっているが、POV手法はほとんど取られることなくただの退屈なゾンビ映画。本編第三部も似た感じで、披露宴会場で起こった悲劇をスプラッターホラー染みた演出で描くというありきたりな内容。途中コミカルな演出を入れてみたり、花嫁が無双を始めるなど、80年代のゾンビ映画を思い起こさせるあたりはクスリとしたが、「REC」の続編としてはちょっと飛躍しすぎたか。

 このまま「1」からの話は広がることなく「4」になるのかと思いきや、ヒロインのアンヘラ再登場で、「2」から続く物語となっていて期待が高まる。
 舞台は船の中。ダイ・ハード3のシナリオにも使われるかもしれないなんて言われたくらい船内というのは閉鎖空間としては極上の舞台。ゾンビが出てくるということで「バイオハザードリベレーション」も思い出してしまった。
 悪魔の復活というオカルトと、ウィルスによる伝染という昨今のゾンビ映画のいいとこどりをした設定で、加えて憑りつかれたアンヘラの結末なんてシリーズファンもハラハラするようなミステリーも加わっており楽しめた。
 1時間30分程度の短い上映時間だが、前半の状況説明にて若干退屈するものの、コックが発症してからは息をつかせぬ展開なのもよい。監視カメラの映像を使うことで、若干POV映画手法をオマージュしているものの、基本は普通の撮影方法。これに賛否はあるのかもしれないが、ストーリーが割と面白かったので自分は良しとしたい。

0 件のコメント:

コメントを投稿