2026年8月16日日曜日

2026夏 福島~山形~新潟~長野②

 三日目

 今日は台風15号が上陸。本土を東から西へ逆モーションで通り抜けるらしい。北陸方面は夜中に通過するようだが、お昼を過ぎたあたりから雨マークが出始める。それまでに宿舎の長野まで走り切りたい。

 新潟市街散策を昨日終えたが、萬代橋に立ち寄っておくことに。新潟市は都市バイパスがあり道幅も広く整備されているが、一部で一方通行も多く走りにくさも感じた。

 国道402号を通って新潟を後にする。越後七浦シーサイドラインと名付けられた道で二度目の利用。前回通った時は滅茶苦茶暑かったことと、開放感に満ちた気持ちのいい海沿いの道だった記憶がある。
 薄曇りの空の下、笹川流れのような奇岩が時折現れる海岸線を走り続ける。暑さがしのげるのはむしろ良かったか。残り少しの所でシーサイドラインを別れ、一つ目の目的地である弥彦神社へ。そばには弥彦山スカイラインという楽し気な道があるが、あいにく二輪車は通行禁止となっている。

 山の中にあると思っていたが、神社は弥彦山を下りた麓にある。手水舎の手前には小川が流れ、石段で下りることが出来るようになっている。かつてはここで身を清めたのだろう。伊勢神宮の五十鈴川と同じだ。
 二の鳥居前には神木があり、手のひらを天に向けたような形状で見事。広めの境内の奥には立派な拝殿が建っていた。
 弥彦神社は将棋倒しになって百人以上の死者を出すという大事件があったそうだが、境内を散策する限り何故それほどのことがと疑問になった。調べたら拝殿前の石段が現在より急で狭かったとのこと。一の鳥居から二の鳥居へ向かう参道が途中で直角に折れるようになっているのも、事故を受けて改修したのかも知れない。

 参拝を終えて再び海岸線沿いを走る。神社の周辺では良寛、酒呑童子神社などが目に入った。柏崎を通り過ぎ上越で昼飯。当初予定では長岡の青島食堂にて生姜醤油ラーメンでもと思っていたが、思いのほか順調で時間が合わなかった。
 また道中、道の駅「天領の里」を越えた所で通算走行距離30,000Km達成。

 ここで日本海と別れを告げ、国道18号沿いに長野方面へ。妙高山はあいにくの曇り空で見ることが出来ず残念。野尻湖で途中下車。野尻湖ナウマンゾウ博物館へ。
 野尻湖の辺りは縄文人の狩場となっており、狩猟で使われた石器とともにゾウやシカの化石が見つかるそうだ。日本にゾウがいたのは何とも不思議。
 湖畔は観光地となっており、有料駐車場とお店が並んで景観を見ることも出来ず。少しだけ湖周辺を周ってみたが、途中で通行止めとなっていたので引き返した。釣りやカヌーを楽しむ姿が多数見受けられ、この辺りでは定番の避暑地なんだろう。

 お昼を回って徐々に雲行きが怪しくなってきたので宿舎へ急ぐ。真光寺ループ橋、戸隠バードライン、七曲と行ってみたかったスポットを巡る。所によってポツポツと雨も降り始め、戸隠神社巡りは翌日に延期。時間調整にと善光寺に立ち寄る。
 「一生に一度は参れ善光寺」と言われる高名なお寺だが、これまで何度か長野へ来つつも立ち寄る気になれず。お参りすれば極楽浄土へ行けるという信仰が胡散臭いというか、お寺や仏教というものへの嫌悪感がある。もっとも明治期前の神仏習合していた時代を思えば、寺と神社の違いや神と仏の違いなど些末なことかもしれないが。
 境内は観光客で溢れかえり、インバウンドの外国人も多かった。諸堂を参拝するにはそれぞれ参拝料が必要で、拝金主義か思わせる。まさに坊主丸儲けの図式には元々の悪印象も相まって辟易としてしまう。
 境内や御堂の中に仏像が立ち並ぶさまは偶像崇拝の極み。ありがたがって仏像を撫で、御香の煙を頭にかける参拝客の姿に、庶民を惑わす邪教かと感じてしまう。どうも寺は性に合わないようだ。

 善光寺を後にして宿舎へ。本日の走行距離は258km。


四日目

 台風の影響で雨雲が各地に残り遠出の出来ない一日。想定はしていたので長野市で連泊となっている。天気が回復すれば滋賀草津道路やロマンティック街道に足を伸ばすつもりだったが叶わず。
 長野市も午後からは雨の予報となっているので、今日は近場を巡る程度にしてホテルに引きこもる。計画時点の天気予報では台風は北へ抜けていく予定だったのだがなぁ。

 本日の訪問地一つ目は戸隠地質化石博物館。廃校となった校舎を利用して戸隠周辺から出土する化石などが展示されている。
 さっそく常設展示室となっている三階から見て回る。昨日訪問したナウマンゾウ博物館にもあったようなゾウの化石などが所狭しと展示されている。この山間の地方は太古の時代海だったということで、サメや貝類の化石も展示されていた。
 他の訪問客が学芸員の説明を受けており、耳に入る情報によれば戸隠=忍者は北国街道を警備するために江戸幕府によって配置されたという。箱根みたいなものか。
 二階は標本室となっていて、廃校を利用していることから怪しげな学校の生物室を探索するよう。ホルマリン漬けとなった生物標本はグロテスクでマッドサイエンティストの隠れ家を想起させられてしまった。

 思っていた以上に見ごたえのある展示で満載だった博物館の次は戸隠神社を巡る。先日の善光寺に引き続きハニワットを思い出してしまう。
 神社は五社あり、すべて周るつもりだったが、奥社へは山道を2km近く歩かねばならず、ライディングシューズでは無理と諦める。バイクでサクッと周れる宝光社、中社のみ参拝することにした。

 最初に訪問した宝光社は300段近い石階段の上にあった。パスしようか脇にある女坂から行こうかと迷うが頑張って石段を登ることにした。踊り場で休み休み、ぜーはーと息を切らしながらも何とか境内へ。息を整えてからお参りした。
 社殿のそばには御神輿が保管され、これまたハニワットを思い出してしまう。作者はここからも着想を得たのだろうな。

 帰りはサクッと女坂から降りて中社へ。こちらは駐車場も広くて参拝客も多い。立派な鳥居の先にはまたもや石階段が…。しかしこちらは宝光社のような長さではなかったので一安心。というか、訪問前にGoogleで調べてしまったよ。修験道系の寺社は長い階段が多い。山奥に建てられているし、すぐそばまでバイクで参拝しておいて何を言うかって感じだが。
 宝光社と比べて境内も広くすっきりとしていて、奥社まで行けない参拝客向けに作られ発展したんだろうなという感じ。

 雨が降りそうだったこともあり、戸隠神社を参拝して宿舎へ。化石博物館でもらったチラシにあった、長野市立博物館のモササウルス展が気になったがまたの機会にしよう(後日談:企画展ではなくプラネタリウム上映だった)。
 本日の走行距離56.9km。


五日目

 昨日行けなかった滋賀草津道路など下道でのんびり小田原に帰るつもりだったが、台風が持ち込んだ雨雲はいっこうに晴れることもなく東日本に残り続けた。予報では突発的なゲリラ豪雨が想定されるそうで、午後は完全に雨。さっさと帰宅しないと大雨を食らいそう。
 と言うことで予定を変えて高速道路でさっさと逃げ帰ることに決めた。

 長野ICから乗り長野道~中央道を想定していたが、ナビは上信越道を推奨。特に考えることもなくそちらに従う。あっ!と思い出したのは軽井沢を越えた辺り。関東方面は雨雲がのこってるじゃん!
 予想通り群馬のあたりは雨。何のために高速使って逃げたんだよ…と自責の念にかられつつ、杜撰な計画にうんざり。不幸中の幸いは雨が降り続くこともなく、高崎あたりで雲が切れたこと。途中ぱらりとにわか雨に遭遇することもあったが、懸念していた大雨には当たらず小田原まで走り切ることが出来た。
 さらに驚きだったのは長野から給油なしで来れたこと。案外近いんだねぇと再確認。
 本日の走行距離は288.2km。26夏ツーリング全体の走行距離は1,487km。一日走れない日があった割には良く走った。


追記

 ツーリングに出る前、2りんかんで12か月点検とメンテナンスアップをしてもらった。以前指摘されたスプロケットを交換。あわせてチェーンも新しくした。ついでにサイドブレーキの調整(ブッシュがちぎれていた)、グリップヒーターの確認(断線していた=とりあえず修理せず)をしてもらった。
 工賃は8万5千円ほど。本当、手のかかるバイクだよ。コンコルド効果で手放せなくなっているが、低走行中古車に飛びつかず、じっくり考えて別のバイクを購入するべきだったかと思うこともしばしば。
 まあいろいろ手を加えて良き相棒にはなっているし、このバイクだから学べたこと(DCT、クルーザーの長所短所)もあったから良しとしよう。



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