2026年10月8日木曜日

ディスクロージャーデイ

  春先ごろから映画館の予告で流れていたおり、とても楽しみにしていた映画「ディスクロージャーデイ」を観た。監督がスピルバーグということ、宇宙人とのコンタクト物の雰囲気だったので現代版にアップデートされた「未知との遭遇」を期待した。
 結果的には期待が上回り過ぎたことと、予想していた映画内容、テーマとかけ離れていたことでイマイチ乗り切れなかった。
 テレビのキャスターが不可思議な言語をしゃべり始めたり、未確認飛行物体などの映像、牡鹿と少女の交流など、予告編で散りばめられた不思議な映像は、物語の中でたいした感動シーンになれなかった。
 どれも物語からくる必然の内容で、そのセンスオブワンダーは鳴りを潜め、何が起こるか予想できる程度の内容に落ちてしまったからだ。

 「宇宙人はすでに来訪しており機関の一部がこれを隠蔽して情報を独占している」といった80年代あたりの宇宙人感、陰謀論を今の世の中で大真面目にやられても時代錯誤としか受け取れず。令和の時代に「ムー」ですか。
 「コンタクト」や「メッセージ」のように正面切って考察された宇宙人を描かれることはなく、ひと昔前の宇宙人(リトルグレイ)像のまま、その情報を開示するチームと隠し続けようとする機関の追跡劇が展開され、いつの時代の映画だよと言いたくなる。

 そもそもエイリアンの情報を独占している組織が、さして画期的なガジェットを持つでもない欠落感。何故宇宙人のUFOは墜落し続け仲間を救出できず地球人に拉致され続け、それを放置しているのかも不明。未知なる惑星に降り立つのに宇宙服を着ている様子はなく、生物的には目鼻口や容姿が人類とあまり変わらない形状だったり、手を使い二本足で歩行をするのは何故。すべてに合理的な説明がない。
 仮に「ディスクロージャーデイ」が訪れたとして、「で、何?」で終わりそう。劇中で語られていた北朝鮮による核戦争危機の方がやっぱり重大なんじゃないのと突っ込みが入りそう。全世界の人々や戦争の当事者たちがスマホで衝撃的な映像に夢中になる…絵空事にしか見えず説得力がない。

 スピルバーグ特有のざらついた映像の元、良くあるカーチェイス、精神を乗っ取られて攻撃的になるヒロイン(ホラー映画の様)、予定調和なのが分かっているから全くハラハラできない列車シーン(しかも主人公が危機を脱したと同時に、追跡していた車の走ってきた幹線道路が見事に列車から逸れていくというね)、最期の見えない家や消防車にぶつかって派手に転ぶシーンなど「ギャグなの?」と言いたくなる。
 どれもこれも肩透かしな演出でがっかりを助長してくる。俺が見たかった「ディスクロージャーデイ」はこんなもんじゃなかった。

 しまいには秘匿映像どころか生身で保護されていた宇宙人そのもの(!)が現れメッセージを伝えるが、その内容は「!?」という所でスタッフロール。さんざん引っ張っておいて続きは皆さんにお任せします!とかね。適当な落ちが思いつかなかっただけだろ、なんて言いたくなってしまう結末。大失敗映画。

 なお、秘匿グループのボスが満身創痍になりながら超能力を駆使するあたりはバビル二世のヨミみたいだな、と思った。


(あらすじ)

 何かの情報がつまったUSBメモリーを持って逃げる男女と追う組織。
 お天気キャスターからの転身を図る女性は赤い鳥を見て能力が目覚める。
 USBメモリーに隠された情報は組織が隠蔽する宇宙人の情報だった。これは特定の組織が独占していいものではない。
 組織は精神的にダイブする超能力を駆使し、ついに男を捕らえた。しかし能力に目覚めたお天気キャスターが謎の力で男を救出。組織のさらなる追跡によって列車に巻き込まれそうになるも逃げ延びた。
 二人が逃げた先にある情報公開グループの隠れ家には、キャスターが昔住んでいた家が再現されていた。彼女が忘れようとしていた少女時代を思い出させると、かつて宇宙人にアダプテーションされ、能力を与えられていたのだった。
 地方のテレビ局からメモリー内の宇宙人映像を世界へ発信する。その映像は全米へ世界へと流れていき、不穏だった世界情勢を押しとどめた。最後は匿われていた宇宙人があらわれキャスターへと何かを伝えた。キャスターは言う「聞いて…」(おわり!)

2026年9月23日水曜日

ゲーム短評

調べてみたら今年になってゲームレビューをしていなかったようなので、まとめて短評を書く。少し手をつけただけのものは割愛している。

3/6 ぽこ あ ポケモン
 一時ずっとはまってしまった。ポケモンが主役のサンドボックス。クリア後街の復興を楽しんでいたが、ポケモンに思い入れがないことで挫折。ドラクエビルダーズのが自分には合ってたな。

3/23 Dark Quest : Remastered
4/5 Dark Quest 4
 テーブルトークRPGの戦闘部分を抽出したようなゲーム。表現方法もゲームチップとタイルだったり、判定方法がダイスだったりと懐かく感じる。初代リマスターが面白かったので「4」も購入したが、グラフィックがよくあるクォータービューになってしまい個性を失った。またバグでやり直しが頻出したので投げてしまった。

5/27 ドラゴンクエスト7リマジンド
 ロト三部作のリメイク手法「HD2D」ではなく、ジオラマ風世界とドールチックで描かれ、こちらの方が鳥山明ワールドには合っているのではないか。また色々面倒な仕様の多かった「7」をスマートに改善してサクサク進められるようになった。
 しかし「7」のお使いチックなストーリーを払拭するまではできず、いまいち感情移入できなかったのは残念。

6/25 スターフォックス
 グラフィックを今風にリメイク。3DS、WiiUと似たようなリブートが行われ既視感あり。何度も遊んで腕を磨くという、昔ながらのシューティングゲームの作法もそのまま。原作を越えようともしてない感じなのは、ちょっとチャレンジングスピリット無さ過ぎない?

7/2 リズム天国ミラクルスターズ
 久しぶりのシリーズ新作。見た目に反して結構難しい。息抜きにチョイチョイと遊ぶのが良いが、ある程度習熟を積まねばならぬ所もある。

7/24 スプラトゥーンレイダース
 ひと目いまいちと思っていたが、遊んでみたら結構楽しいハクスラシューティング。もっとタワーディフェンスチックなCoopゲームにしても良かったのではと思ったが、開発陣はスプラトゥーンの良さが半減してしまうと判断したらしい。
 Switch2の性能がないと作れなかったとのことだが、スリミ連合がスライド登板されていたりとダウンロードレベルと言われても仕方ない感じ。

 7/29 パタポン1+2リプレイ
 愛らしいパタポンたちを指揮して戦うリズムゲーム。ライトな雰囲気だが難易度は高め。敵の行動にあわせて攻撃、回避とか考えてるとお手てのが留守になってしまう。


 購入後手をつけていないのが以下のゲーム。

・バイオハザードヴィレッジ
・バイオハザードRe:4
・リトルナイトメア2
・ハーストーリーズ
・ソニックフロンティア
・十三騎兵防衛圏

 Switch2パッチの出たゼノブレイドや続編のアナウンスされたDiablo4も再び遊びたいが時間が足りぬ。

2026年9月9日水曜日

バックルームズ

  映画「バックルームズ」を観て来た。
 ただの壁に秘密の扉があり、そこは通路と部屋が延々と続いている。ワンアイディアで生まれた物語に興味をそそられていたが、いざ鑑賞しようと思い冷静になると、「キューブ」や「ソウ」のようにアイディアだけの出オチ的展開が予想され、かなり期待値は下がった。
 実際観て来た映画は予想通り大した内容もなく終始。こうしたアイディアを活かしつつ、面白い映画にする難しさを改めて感じた。
 また鑑賞前にもらったチラシにはネタ元が「SCP財団」であることが明かされ、尚更ストーリーは無意味なものになるだろうなと思わされ、その通りであった。
 唯一面白かったのが、つかまったセラピストが捕縛から逃れるため、いったんは相手に迎合するような嘘を言っていたのが、ついにぶち切れて「そんなの知るか!全部お前のせいだろう!!」と叫ぶシーン。緊迫した場面のはずなのに、思わず笑ってしまった。


(あらすじ)

 家具屋を経営していたクラークは地下室に「秘密の扉」を見つける。その先は延々と通路と部屋が続いていた。セラピーを受けていたメアリーに秘密を打ち明けるも信じてもらえず、助手を連れて調査へ出掛けて失踪する。
  メアリーはクラークを探して家具屋へ。彼が言っていた「秘密の扉」を見つける。そこはクラークのトラウマが具現化されていた。クラークはメアリーを捕縛し、自分に都合の良い結論を出そうとするが、メアリーに真実を告げられて彼女を開放する。
  しかしクラークの分身でもあるフック船長が現れ、クラークを殺すとメアリーにも襲い掛かってくる。船長から逃げるメアリーは防護服に身を固めた者に救出される。
 秘密の扉から続く迷宮は新型MRIを作成する際、偶然できあがった世界であった。

2026年8月28日金曜日

まどか★マギカ ワルプルギスの回天

 まどか★マギカの新作「ワルプルギスの回天」を観に行った。十数年ぶりの新作で初日ということもあり、お昼の上映回だったが割とお客さんの入りは良かった。入場特典は色紙とポストカード。豪華。そこまでしなくても来場は見込めるだろうに。

 前作の衝撃的なエンディングからほむらとまどかによる善と悪の戦い…と思わせつつ、かなり肩透かしの内容だった。
 アクションシーンは盛り沢山だったが、それだけに考えさせられるシーンが少ない。長い間待たせた続編にしては残念な作り。賛否の分かれる前作ラストから十数年の長い月日はファン同士で様々な考察を産まれさせただけに、あっさりとした解答となってしまった感はある。
 前作の結末を受けて、悪魔となったほむらが堕落への誘惑を行うという期待膨らむオープニングは良かった。しかし物語は新キャラ三名の登場と紹介、違和感のある世界への疑問という前作を踏襲した流れに進んでしまい困惑。
 思っていた物語とは違う展開に乗り切れぬまま、最期も結局現状維持どころか元の木阿弥的展開に、ここまで待った割には必要なエピソードだったか?という疑問だけ生まれてしまったのは残念だった。
 特にボロボロになったキュウベェに関する落とし前は全く描かれなかったばかりか、ラストは魔女を復活させる手掛かりを見つけたようなエンディングともあって、物語は進展するどころは元に戻ってしまった感。長い時間待ったファンに対して、その甲斐がなかったと言われても仕方ない出来栄えだった。
 結局、世界のために自己を犠牲としてエゴを捨てるのもやむなしなのか、自分のエゴが大事で世界は二の次とするのか、どちらが正解なのかについて製作側が腹をくくれなかったのが原因なのだろう。


【あらすじ】

  街に広がる噂話。トカゲの電話のお話し。これを見つけた少女は悩みを解決してもらうかわりに魔獣狩りをさせられる。これは悪魔と化したほむらの仕業であった。
 魔法少女以外の狩り手を用意するほむらは、キュウベェに新しい魔法少女の勧誘をしないように言う。しかし街には三人の新しい魔法少女が現れた。
 一人はセルマという小さな少女で渚と仲良くなる。一人は紫丁香、杏子と同郷。一人は何故かほむらとそっくりの容姿で不詳の人物。

 その企みを暴こうとするほむらとさやか。行きつく先は名塚底根(=魔女のライブラリー)だった。まどかの犠牲で魔法少女は魔女にならない=魔女のいない世界となったはずだが、ここは理の外の世界。まどかによる救済が行われる前の少女の絶望から生まれたものの聖地。魔女の世界の者がここを通して現世(魔獣の世界)へと抜け出して来ていた。
 三人はあちらの世界の元魔女。一度は連環の理によって救済されたが、ほむらによって剥ぎ取られたものを取り返しに来たのだ。

 紫丁香は魔法少女の馴れ合いに馴染めず魔女へ戻ってしまう。
 セルマは計略によってまどかを魔女にし、希望から絶望への転移によって生まれるエネルギーをキュウベェへ還元しようとする。
 不詳の少女はまどかと同じく「すべての魔法少女を救う」という祈りで魔法少女になったが、祈りが叶わず最強の魔女「ワルプルギスの夜」になってしまった。

 最期は覚醒したまどかによって全てが救済され、まどかも理へと還っていく。一旦はそれを見送ろうとするほむらだったが、悪魔はまどかを救える唯一の存在と周りから励まされ、再びまどかを奪還を試みも叶わず。まどかは去るも、ほむらは笑顔で終える。

 キュウベェは名塚底根を見出してエンド。

2026年8月16日日曜日

「オークストリートの異変」「スパイダーマン:ブランドニューデイ」

  先日アマゾンプライムにて前々から企画していたスパイダーマン映画シリーズを一気見した(サムライミ三部作とアメージングのぞく)。元々スパイダーマン映画は評判が良く、また最近流行りのマルチバースの先駆けと言われていたので興味深く鑑賞したが、前評判に違わずとても面白かった。特にアニメ版のスパイダーマンが良かった。
 今作「ブランニューデイ」は実写版の前作「ノーウェイホーム」から5年ぶりの新作であり、マルチバースの先駆けでなれど悲しい締めくくりとなった前作をどのように回収するのかが気になり、これまで上映に駆け付けていなかったシリーズなれど、わざわざ足を運んでしまった。
 お盆休みで時間もあったので他にないかと思ったら、JJエイブラムズの恐竜映画「オークストリートの異変」が封切されていたのでついでに鑑賞することにした。

 プログラムの関係で「オークストリートの異変」を先に鑑賞。
 かつてスピルバーグの後継と言われていたエイブラムズ色が存分に発揮された映画だった。不条理なタイムスリップには突っ込みどころ満載。一見ご都合主義的なファミリー映画なれど、主人公を子供目線に落としきれない点や、残酷描写、性描写から一貫性を感じられず。ちょっとちぐはぐな感じ。
 まさかの父親リタイヤだったが、これはラストの逆転劇への伏線。タイムパラドックスを完全無視したご都合主義だがこの映画にはお似合い。まあほんわかとあたたかくなる映画だと思った。
 なお題名がクトゥルフ神話的で良き。出てくる恐竜はことごとく羽化しており、ジュラシックワールドで規定された恐竜像から現代風解釈の恐竜像へとブランニューアップをしようとする思惑は感じた。割にジュラ紀と白亜紀の恐竜が混在するのはどうかねぇ。
 登場人物が前景で演技する影で恐竜がちらりと通り過ぎるような演出はとても良き。

 次いで「スパイダーマン:ブランドニューデイ」。
 シリーズを一気見したので前作の終わりがどうも思い出せず、ファーフロムホームとごっちゃになってしまう。徐々に話を思い出して、ああそういえばピーターは自分の存在の記憶を全て消去してしまったんだなー、というのんびり鑑賞だったが、実はこれが本作の大きなテーマであった(当たり前)。
 意外な人物が敵役となっていたり、最後に逆転劇が行われたりとボリューミィな展開。しかしずっと登場して来たフランクに対して「誰?」と思いながら観ているレベルのライト層なので敵役の素性にもまったく興奮できなかった。んー自分はマーベルシリーズを楽しめる下地がなさすぎるのかも。
 ドクターストレンジによって失われた記憶は蘇ることがなかったのは良かった。ご都合主義で深層心理に隠された思いや記憶が思い出されるというありがちなストーリーに背を向け、私はあなたを愛していないと言い切るMJが良かった。一度「記憶が蘇った」と見せて実は違うとう絶望感もまた良し。


忘れないための私的あらすじ

「オークストリートの異変」

 雷のような光に包まれてタイムスリップしてしまうオークストリート街。恐竜の跋扈する街でのサバイバルとなる。家を補修して引きこもる一家だったが、愛犬を探して息子が家を飛び出してしまう。これを追いかけて探して姉が、姉弟を探すために両親が家の外へ。

 なんとか合流する一家だったがアロサウルスからの逃亡劇で父親が命を落とす。失意の中ポータルを見つけて現代へ戻る一家。戻った時間はタイムスリップする前だったので、父親を電話で呼び出して命を救い(タイムパラドックスはあえて考えないスタンス)大団円。

 思い起こしてもテーマ性は特にないファミリーピクチャー。その割に恐竜の後尾シーンや捕食される人々が描かれたのが不思議。調べると名作「イット・フォローズ」の監督作らしく、役者たちの前景の影で恐竜たちがちらりと映る辺りに共通点を感じた。


「スパイダーマン:ブランドニューデイ」

 仲間を失い仕事に没頭するスパイダーマン。次々と人を代えて憑依する敵(ジーン・グレイ)に翻弄される。さらにクモのホルモンが異常を喫して能力が暴走し始める。

 能力を抑えるための制御チップを作り暴走を抑えるも壊れ、MJがグレイに狙われてしまい危険に巻き込んでしまう。フランクのアジトへ逃げ込む二人。MJの助けもあって制御チップを作り直す。
 ジーンはダメージコントロール局への襲撃を行う。ハルクの横やりが入るものの、フランクの手助けもあってこれを阻止。ジーンに制御チップをつけて局へ引き渡す。

 一件落着。MJを送り届けネッドとも親交を深めるが、やはり記憶が戻ってくることはなかった。しかしMJが憑依された際の違和感から実はダメコン局の長官の嘘を悟り、今回の黒幕が誰だったのかを知ることになる。

 スパイダーマンはジーンが拘束された島に向かい救出を計る。姉の最期を知ったジーンは能力が暴走。衝撃波は周辺の人々をすべて停止させるほど。忍者たちに苦戦するスパイダーマンだったが制御チップを外して逆転、長官への復讐を遂げようとするジーンを止める。
 事情を把握できていないフランクは騒ぎの現況たるジーンを射殺しようと狙撃するが、スパイダーマンが身を挺してこれをかばって倒れた。意識を失う彼に対し、祈りをささげる人々。一命を取り留めたピーターは、フランクの機転で病院から逃げ出した。

 実はすぐにあらすじを思い出せなくなってた。ミスリードをさせたいが為、話がこんがらがってわかりにくい。更にフランクって誰?という感じの自分には登場人物が多くて尚更。
 前作でピーターの記憶がなくなったMJ、ネッドたちとの交遊がメインだったはずだが、ヴィランであるはずのジーンが悲劇的展開をするので、全体として混乱かつ個々のエピソードが薄まった感。