2021年7月24日土曜日

2021夏 東北⑤

  東北ツーリング五日目。三陸海岸を南下する。ツーリングマップルやツーリングガイドを見ても「ここ」という押しのない地域。その理由は走ってみてわかった。


 昨日、キャンプ場にて野営した際、虫のブーンという羽音が結構気になった。 そのうち静かになるだろうと放置して就寝。朝起きるとなんと、テントにセミの抜け殻がいくつもくっついていた。あの羽音は地中を這い出てきたセミの幼虫が、テントを登って羽化し、飛び立っていく音だったのだ。

① 根城
 八戸にある100名城のひとつ根城へ。南北朝~戦国末期のお城ということだが、当時のお城にありがちな山城ではない。馬淵川流域に縄張りがなされ、戦うためのお城と言うより、ここ一体を支配するための領国経営を主としたお城だったのだろう。

②種差海岸
 八戸港へ向かいそのまま海岸線沿いを進む。ナビを見るとウミネコ繁殖地という案内。見れば神社らしきものが建っている。何ごとかと思い調べれば、ウミネコは漁場を教えてくれる弁財天の使いということで、その信仰のために建立されているということ。
 辺りは当然ながらウミネコだらけ。糞が怖いのでそそくさと退散する。


  そのまま南下すると葦毛﨑展望台が見える。これは旧帝国軍が軍事施設として利用していたというもの。確かに展望台は土塁で固められ、トーチカというか砲台でも置いてあったかのよう。

③小袖海岸
 久慈市を海岸線沿いに出たあたり。つりがね洞など奇石の立つ、岩場の多い海岸。海女さんを主人公としたNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の舞台としても有名らしいが、自分はよく知らないのでスルー。

④北山崎、⑤鵜の巣断崖
 このあたりは昔は海だった場所が隆起しかつ海岸線が低くなったことで高低差を増したとされる。そのため断崖絶壁の手前に平坦な台地の部分があるのが特徴らしい。海岸線沿いに切り立った崖が延々と出たり入ったして続く。いわゆる三陸海岸らしい風景を生で味わう感動。駐車場から少し歩くが来る甲斐のある風景だった。

 名前の面白い道の駅「たろう」で一休みする。「たろう」= 田老 ≠ 太郎

⑥浄土ヶ浜
 極楽浄土のような風景との触れ込み。夏シーズンということで通行規制が掛けられているのか海岸線へ出られず。ビジターセンターから歩いて行けるようだが、だいぶ時間が押しているのでパス。

⑦三陸沿岸道路
 東日本大震災の復興道路として建設された。自分の使っているゴリラナビには乗っておらず、つい最近開通したことがわかる。
 ナビの案内がないので少し不安もあるが、宮古から気仙沼までは立ち寄る場所がないことと、だいぶ時間が押していことで利用する。無料で共用されているのが嬉しい。
 パーキングはほぼなく、用事があればインターでその都度降りるという作り。待避所もあまりなく、場所を確認など少し停車したいというときに停車できないというのは不便だと思った。路肩が広いのでここに止まれということなのか。
 この辺りは東日本大震災時の津波の影響をもろに受けた地域。ネットなどを検索してもこの辺りにお勧めスポットが紹介されていない理由を悟る。
 宮古地区大雨警報という表示がされている。実際雲行きは怪しい。しかし何とか天気はもってくれて、雨にたたられることなく進むことが出来た。

⑧気仙沼
 陸前高田あたりで燃料がきびしくなった。あと少しで気仙沼だが三沿道を降りる。予想通りナビは上手い案内が出来ず、ガソリンスタンドへの道中少し迷ってしまう。
 気仙沼も震災の被害が甚大だった場所。今日の宿泊予定地である休暇村へのルート案内時、ゴリラナビはフェリーを使うルートしか示さずびっくり。実際は休暇村のある気仙沼大島へは橋が掛けられており、無事到着することができた。


 休暇村は家族連れも多い高規格キャンプ場。結構にぎやかなお客さん多め。泣き叫ぶ子供、音楽を鳴らす、まさかの花火。21時をまわってもワイワイ騒いでいるなどガッカリ。もう少し早く到着して、家族連れ連中から離れた所に設営できれば良かったのだが、選択する余地がなかったのが敗因。
 ゴミは回収してくれるし、シャワーが使えるというのは嬉しかった。
 ツーリングバッグを空けるとブーンという羽音。なんと冒頭書いた下田公園のセミが荷物に紛れてここまで来てしまっていたのだ。驚いたなぁ。本日も夕飯時にはもう真っ暗。暗闇で食べるご飯は味がしないね。

 本日の走行距離325km。

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