VRゲーム「スペースチャンネル5VR あらかた★ダンシングショー」がOculus Questにてリリースされたので購入。さくっとストーリーをクリアした。個人的に好きなシリーズだったこともあり、ボリュームは少ないものの大満足だった。
「スペースチャンネル5」はレトロフューチャーな世界観に独特なキャラクターが登場するリズムゲーム。そのノリが自分にはとてもマッチしていて、当時店頭のデモを見た程度でゲーム内容すらわからぬまま遊んでみたくなり、ドリームキャスト購入のきっかけとなった。
ノリの合うものというのは、製作者の趣味嗜好が自分と合致しており、遊んでみれば隅から隅まで大満足。ハード性能からくるラグや入力ミスなど批判される点もあるが、自分にとっては些細な事。そんなことより唯一無二である登場人物の個性や舞台、そして特徴的な音楽に引き込まれた。
ドリームキャストのユーザーが少なかったこともあってか日の目を見ず、続く第二作では時の覇者Playstation2でも発売されたもののヒットせず。ということは一般受けする代物ではないのねと納得したものの、続編が出ることを期待していた。 まあ谷山浩子とかと一緒か。俺の好みはマイナーなんだな。
それから長い年月が経ち、ついに第三作発表。今度はVRソフトということで買うしかない!と意気込んだものの、発売ハードがPlaystation4。VR環境まで揃えることを考えると、とても手が出なかった。
買えないとわかると興味も失い、発売日が遅れたことや、実際に発売されたこともすっかり忘れていたのだが、ひょんなことでOculus Questを購入。安価で手軽なVR環境が整う。どんなソフトがあるのかなと探しつつ、そういえば「スペースチャンネル5」のVRってあったよなとホームページを閲覧すれば、なんとQculus版も発売予定となっていた。これが昨年夏の話し。
かくして存在を忘れつつも思い出しでついに発売。購入と至った。
ゲーム内容はオリジナルをまんまVR化しただけという潔いもの。相手の踊りを繰り返すといったゲームシステムもまったく一緒。各種UIのデザインやコンテンツも同様。
なによりステージ1は第一作のステージ1を踏襲したものとなっていて、当時遊んでいたファンであれば懐かしくなると同時に、スペースチャンネルの世界に入り込んだのだと感動することしきり。
確かにボリューム不足は感じる。オリジナルもステージは少なかったが、裏面やステージ分岐などで水増しを図ってはいた。ストーリーはあってないようなものだが、最終的には仲間と一緒にボスを倒すというのはシリーズ共通。何しろ「私が踊りで負けるもんか!」の名台詞が良かった。エンディングのダンスシーンもVRならではの臨場感。目の前でうららたちが踊るのを見ることが出来る。
また敵がモロ星人に戻ったのが良い。あの何とも形容しがたい喋り方が面白く、「Part2」に出てくるチビロボはキャラクターが弱かったので。
元々ダンスが売りのソフトなので、VRによる体感操作はぴったり。「アップライトレフトダウンチューチューチュー」なんていうモロ星人からの攻撃に対して、コントローラーをぽちぽちいじるより、実際に体を動かした方が楽しいのは当たり前。指示されていなくても勝手に体が動いてしまう。
かと言ってゴリゴリのエクササイズソフトではない(ジョーク気味に消費カロリーなどが計算できる)ので、少し汗ばむ程度で気軽。
ただし正直に言えばVRソフトの共通の閉塞感と手間は感じる。スタンドアロン型であるOculus Questでも改善途上といった感じで、ドリームキャスト版でハマった時のように何度もプレイとはならないかな。どうしても立ち上げるまでに意気込みが必要だよね。
VRによる没入感はこのゲームおいて必須ではなく、例えばNintendo Switchで発売され、テレビにつなぎつつリモコンによる体感操作という感じで遊べれば更に気軽だった。突き詰めるとスペースチャンネル5の続編であれば、何でもよかったという話になるが。
恐らくVRソフトを作るという大義名分があったればこそ予算が下り、まさかの復活となったのだろうから、これについては致し方あるまい。
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