北海道ツーリング中間日。最大の目標たる最北端の地宗谷岬へ。
先日の雨で国道238号線が宗谷岬手前で通行止めとなっていたが、すぐに復旧され通れるようになっていた。
05:00 起床
オホーツク海沿いにあたるこの地方は風が冷たい。雲行きも怪しく雨でも降ってきそうな雰囲気。昨日頑張ったおかげで今日はのんびり模様。洗濯をしたり朝食をとったりして9:00頃出発。撤収が面倒くさくなってきた。
オホーツク海からの風は冷たく、メッシュジャケットの上から保温用にカッパを着込んだ。
10:00 紋別
途中セブンイレブンに寄ったり、ガススタで給油したりとかなりのんびりムード。さらに予定していなかった紋別へ寄り道。道の駅から港方面へ向かうと「紋別公園」の看板が。何か記憶が呼び起こされて公園に向かうと。
嗚呼、オホーツクに消ゆで出てきた慰霊碑だ。
きっと堀井雄二はこの慰霊碑から着想を得て、あの連鎖殺人の物語を考えたのだろうな。公園から見えるオホーツクの海は暗い雲と相まって寂しさを覚える。
12:45 神威岬
紋別からしばらくは何もない道をひたすら走るだけとなる。途中のセイコマでお昼を取ってからまたひたすら北へ歩を進めると、眼前に何か心に引っ掛かる岬が。あの岬はどうなっているのだろうと思いつつ、展望公園を通り過ぎれば、岬をショートカットするようにトンネル道となってしまった。いやこのまま通り抜けるわけにはいかないでしょうと、展望公園へ引き返す。
岬の名前は神威岬。アイヌの人たちが神霊の宿る地として崇めていたらしい。確かに張り出した断崖絶壁が唐突に海へと落ちていく様は神々しく、今でこそ道が整備されているが当時はここを通ることは困難だったであろうことが予想された。
最北端の宗谷岬へ向かう登竜門のような気がした。
これも残念ながら写真では神々しさが伝えきれないな。延々と続く道を進んでからの、急に現れる切り立った岬といったシチュエーションが心を震わせるのかもしれない。
13:10 エサヌカ線
何もないまっすぐな直線道路という紹介があり、Googleマップでもバイカー仲間で楽しんで写真を撮っている様が写っていることから、まあ北海道にありがちな風景なんだろうがとタカをくくっていた。
しかし本当にまっすぐで、何にもない、道であった。
北海道の原野に電柱も電線も何もなく、ただ一本の道が敷かれているだけ。この道はどこまで続くのだろうという気分になる。神威岬の神々しさから続き、最北端を目指すライダーへの贈り物か。
14:15 宗谷岬
神威岬、エサヌカ線に感動し、エゾシカの親子が草を食んでいるのを見つつ、バイクは北へ北へと進む。そしてついに最北端の地、ライダー憧れの地、宗谷岬へと到着した。
ついに到着したんだなという感動もあるが、観光地然とした雰囲気はちょっと残念。記念碑のそばには観光客相手のお土産物屋が並び、モニュメントの前で整列して写メを取り合う観光客。
いったんはその列に加わろうかとも思ったが、どうにもそんな気分になれず。そんな時に限ってどうでもいいマスツーリング親父が声を掛けてきたりして。お前らはつるんでいりゃいいんだよと半ばシカトする。
自分の心の中にある宗谷岬は、寒風の中佇んでいて、孤独なライダーが一人辿り着き、寒さをこらえて煙草に火をつけて、「ついにここまで来たか…」とつぶやく感じ。
でもこんな観光地化した宗谷岬もこれはこれで、こんなもんかもねと納得はできた。
自宅からここまでの走行距離1822km。よく走った!!
14:40 宗谷丘陵
溶岩が流れ草木が枯れた後、強い風が吹き付けるので大きな木々が育たないという宗谷丘陵。その分なだらかな丘陵の全景を楽しめるのだが、先日の大雨で丘陵を駆け抜ける道は通行止めとなっていた。
丘の上には大きな風力発電等が何機も設置され牧歌的なムード。
通行止めを迂回し、シェルロードと言われる貝殻を巻いた白い道へ向かうが後悔。尾根沿いに走っている分には良かったのだが、まさかの下り坂にも同じように貝殻が敷き詰められてて、いわゆるダート状態。積載量マンパンのCBで降りていくには神経をすり減らされ、怖い以外の何者でもなかった。
嗚呼、立ちごけしなくて良かった。
15:45 ノシャップ岬
宗谷岬は人が多く感動も今一つだったので、稚内のノシャップ岬へ行ってみることに。しかしこっちも観光客がいっぱい。とても孤独になれそうにない。
16:20 ホテル奥田屋
かくて北海道ツーリング最大の目標を遂げて初のホテル泊となる。テント設営はいらないし、空調は完備されているし、ベッドはふかふかで、大浴場もあって、テレビもある。なんと安心してくつろげる場所なんだろう。
付近の居酒屋に行こうかとも思ったが、今日はのんびり寝たい。
本日の走破距離287.6km。
0 件のコメント:
コメントを投稿