2024年12月29日日曜日

エイリアン アイソレーション

  長らくSteamではダウンロード不可だった「エイリアン」のゲーム「エイリアン アイソレーション」をプレイした。今回「おま国」から外れたのは、映画「エイリアン ロムルス」が公開されたことで、宣伝効果を兼ねて条件が緩くなったからか。
 PC版は残念ながら日本語化されていない。そのため同時期にリリースされたNintendo Switch版を購入しようと思った。しかしPC版には有志による日本語化パッチが公開され、これを導入すればプレイには支障がないとのこと。かくして予定通りSteam版を購入することにした。

 ストーリーは「エイリアン」1と2の間の物語。奇しくも「ロムルス」と同じ時代ということ。舞台や登場人物は全く異なり、こちらの主人公はエレン・リプリーの娘アマンダ。
 行方不明となった母が乗船していたノストロモ号のフライトレコーダーを探し、宇宙ステーション「セバストポリ」へ向かい恐怖の体験をする。
 ゲームシステム一人称アクションという洋ゲーありがちなもの。宇宙船内はエイリアンに出て来た造形が再現され、雰囲気を盛り上げる。

 しかしこのゲーム・・・「難しい!!!」

 難易度関係なくエイリアンにつかまれば即死。かと言って対抗策はなく隠れて逃げることしかできない。まあ完全生命体相手なのだから仕方ないし、ストーリーの合間でたまに遭遇するという程度なら諦めもつくが、ストーリー中盤になってエイリアン出ずっぱり!すぐに捕まって殺される!!
 通風孔から飛び出してくる、アンドロイドから逃げた先に待ち構える、隠れたつもりが隠れ切れておらず、ロッカーへ逃げ込むのが遅れる…等々。何度となく殺されてまるでバッドエンド祭り。
 死ねばセーブから再スタートだが、このゲームはセーブを任意に行うことができない。バイオハザードにおけるタイプライターの如く、宇宙船内にある電話のようなものへカードを差し込むことで行うため、殺される場面によってはかなりの巻き戻しを余儀なくされる。結果アイテム探しを何度も行う羽目になったり。
 面倒くさがらずセーブを細目に行いたいが、エイリアンがうろうろしている中、目標を引き返してセーブ地点まで戻るというのも辛い。
 エイリアンは「ドン!ドン!」と大きな足音を上げ歩き回り、「シャーッ、シャーッ!」なんて鳴き声をあげて存在をアピールする。こっちは死にたくない一心でビビりながらコソコソ進むしかない。ちらりと見える巨大な姿に驚愕してロッカーを探す恐怖。

 つまる所、これがこのゲームの肝。圧倒的なエイリアンの強さ。うまく隠れてやり過ごして逃げるという鬼ごっこゲーム。ここが面白いと感じられるかどうかが全てで、自分は挫折してしまった。ちょっと難し過ぎたなぁ。
 ゲーム難易度の選択はできるが捕まれば一撃死というのは変わらず。エイリアンの索敵範囲や行動が易しくなるとのことだが、一番簡単なモードでも死にまくりなのでちょっと無理だわ…となってしまった。
 個人的にはクリアまで行かなかったが、エイリアンゲームとしては正しい方向性で作られ、船内の再現度も素晴らしい。エイリアンファンにおすすめできる優秀作。


2024年12月28日土曜日

ロード・オブ・ザ・リング ローハンの戦い

  年末年始で仕事は休み。家で映画を見ようと思ったが、いつものあれで一つに絞れず、集中もできない。結果、強制的に見るための解決策として、映画館へ行くことにした。
 何を見ようかと探すと、指輪物語からの外伝的エピソードである「ローハンの戦い」が上映されていたので予約。後で知ったが今日がロードショー初日とのこと。21時からのレイトショーなれど十数名のお客さんが入っていたのはその為だったか。

 ローハンが舞台となる戦いということで、指輪物語「二つの塔」での戦いをピックアップしたものと思ったが、指輪戦争より昔を舞台としていた。原作としては「追補編」にあるエピソードを膨らませて作られたそうだ。
 またアニメーションにて制作され、日本人の監督による作品となっている。この分野は今でも日本の影響力が強いんだなぁ。

 物語は男勝りで行動的な末娘「ヘラ」を主人公に進む。ローハン王に恨みを抱いたウルフの謀略によって危機に陥り、籠城戦を余儀なくされる。
 父王と娘の邂逅と別れ。最後は城外で陣営を張っていた部隊が救出に駆け付けるなど既視感のある展開はワザとなのだろうか。

 ストーリーのすべてがヘラによって進められるので話の広がりに乏しく、他の登場人物が間抜けな引き立て役になってしまっている。しかも前述の通り本編でもあった籠城戦と同様の展開なので結末が想像でき、盛り上がりに欠けている。
 指輪物語の特徴である異種族の登場はほぼなく、基本的に人間同士の戦いに終始してしまっているのもスケールを小さくさせている。命令を受けオーガが指輪を集めていることや、名前だけ出てくるガンダルフなど、「ひとつの指輪」への目配せも行われているが、あくまでファンサービス程度。
 アニメーションも凄いと驚愕する演出は特にない。南方傭兵たちの動きがギコチナイのは何かの演出なのか?というくらい。

 舞台背景がしっかりとしていおり、その世界で紡がれたエピソードのひとつとして興味深く鑑賞したが、「ホビット」「指輪物語」のような見所や奥深さは感じられなかった。

トヨタ「iQ」 初期の手直し

  「iQ」の購入を決めて後、ここは手を加えたいなといった辺りをピックアップ。納車されてすぐに改造を行った。カスタムと言えるほどの改造ではなく簡単なドレスアップ程度だが。

① シャークアンテナ
 今時のスポーティな車は、こぞってシャークアンテナが立っている。残念ながら「iQ」はひと昔前のポール式アンテナ。調べてみれば簡単に取り換え可能なようだったので交換してみた。
 ボディと全く同色というわけではなかったが、似たような色で違和感なし。あとは接着強度の問題だがこれはしばらく置いてみないと分からない。洗車の際、あっさり取れてしまいそうな気もする。
 交換後は予想通りスポーティな感じになったし、今時の車っぽい。ラジオやワンセグ受信感度は変わらず。値段も千円と少しで購入できたので満足。

② ルームライト
 「iQ」は狭い全長のためかルームライトがなく、前席ライトは雰囲気重視のスタイリッシュなスポットライトのみ。車内全体を照らす照明がなく、トランクルームにいたっては夜中は真っ暗闇。
 後付けルームライトなどもあったが配線が必要。もっと手軽なものはないかと探してみれば、充電式のLEDライトで台座の部分がマグネット式になっており、取り外しが出来る製品を見つけた。
 つまり通常はルームライトとして天井につけておき、必要に応じて取り外し、充電したり別の場所を照らしたり出来て便利。
 明るさは必要十分で車内やトランクをしっかり照らしてくれる。

③ サイドステップガード
 「プログレ」に初めて乗った時、車名の入ったサイドステップがとてもオシャレに感じた。高級車では定番装備のようだが、大衆車では簡素なハードプラやボディむき出しが普通。何か同様の製品はないものかと探した所、サイドステップの傷や汚れ防止のための商品があるようだ。
 海外名である「サイオン」仕様はあったが、「iQ」仕様は残念ながらなかった。仕方がないので代替案である「TOYOTA」仕様で妥協。高級車にあるような金属パーツではなく、ゴム製の保護パーツとなるため高級感はないけど、足元のワンポイントになった。

④ アームレスト
 「プログレ」運転時はアームレストに体を預けて、片手でのんびり走行することが多かったので、同じような環境になればと後付けアームレストを探す。中華製の製品が二~三千円程度で売られており、USBソケットが一杯ついたものは頭が悪そうに見えたので、シンプルな製品をチョイス。何故かソケットつきより高かった。
 仮組みして取り付けたところ高さが足りず、そのままでは使い物にならない。窮屈な感じもあるし設置を諦めようかと思ったが、「iQ」の少ない収納スペースを増やす意味合いもあるので手直しして設置。木の板で15センチほど高くしてなんとか使える感じになった。
 ドリンクホルダーが使えなくなったが、これはアームレストにもホルダーがあるので良し。シフトレバーとサイドブレーキが使いにくくなったのが残念。見た目的にも後付け感バリバリ。ただし使用感は悪くない。

⑤ その他
・スマホホルダー
 「プログレ」から移設。流行りのフィリップス製マグネットタイプ。
・三連アクセサリーソケット
 「Fit」と同時に購入。「プログレ」はACソケットが二つあった為不使用。
・LEDスイングライト
 足元を照らすための補助灯、アンビエントライト的な感じで設置。
・カーナビの地図更新
 まったくその気はなかったが、5千円程度で更新できたの為。
・ラゲッジマット
 汚れと振動、ズレ防止のため
・靴用収納ケース
 そのまましまうと靴の臭いが車内に充満してしまうため

2024年12月26日木曜日

トヨタ「iQ」 購入記③

  という訳で実車に試乗するため自宅から一番近い⑥の「WECARS」へ。店舗は広く清潔で、まるで系列ディーラーのよう。ネットによる悪評からの生まれ変わりを意識してか、丁寧で気を使った営業に感じる。たかだか50万円程度の車を見に来た自分にとっては逆に敷居が高く感じてしまう。

 特に予約せず訪問。ネットで見た物件ということで話をしたが、すぐに実車を見せてくれた。初めて見る実車だったが、思っていた以上に小さい。ヴィッツの後ろ半分をぶった切ったような作りは本当個性的で一発で心を持っていかれた。これはイイ!

 運転席に乗り込んだところ、セダンより車高が高いため乗り込みやすい。シートも高めとなっており視界良好。座り心地は思っていたより固め。長距離でも疲れなさそう。少しハイカラに感じた通常シートの造詣は思っていたよりシックで、カバーを掛けずにこのままでもいいかなと思った。
 前方視界の良さに対して、寸詰まりで窓の小さな後席は見切りが悪い。衝突安全性が求められるようになってきたためか、車内の包まれ感も増している。

 コンソールなどインテリアはクラス相応。取り立てて高級感はない。全体的にコンパクトに寄せた造形はむしろチープにすら感じた。
 カロッツェリアの見やすいナビがついているが残念ながらリバースに入れてもバックカメラに切り替わらなかった。Bluetooth接続には対応しているようなので、スマホとの連携はとれるようだ。
 リアシートを倒して実際の積載性をチェック。なお四人乗りモードではほぼ積載性ゼロ。ただし後席をつぶしてツーシーターと割り切れば十分な広さのトランクを確保できる。助手席側後席のみ無理すれば乗れることを確認したが、2ドアしかないことから乗降は不便でまず使うことはないな。

 せっかくなので「プログレ」の査定をしてもらい、バックカメラをつけてもらうことなど条件をつけた結果、支払い総額49万円とかなり安くしてくれた。一年保証もついて実質18万円の値引き。
 生まれ変わりを目指す「WECARS」の対応も良く、今決めれば年内に納車できるとのこと。木更津の物件が少しだけ気になったものの見に行くのも大変ということもあって、その場で即決してしまった。いつものことながら、まるで衝動買いだ。

 当日の内に代金振り込み。印鑑証明や車庫証明用書類などもすぐに手配。結果、二週間ほどで納車となった。販売側も営業成績のため年内に売り上げを確保したかったようで、なんともスピーディな対応だった。

2024年12月25日水曜日

トヨタ「iQ」 購入記②

  「プログレ」からの乗り換えを決めた「iQ」。いろいろ調べた結果、主力は1.0Lエンジンとのこと。しかし希少な1.3Lエンジンモデルの方が静粛性、動力性能とも満足感が高いということで、弾数は減るが1.3Lモデルを探すことにした。
 ついでホイールベースの短さからくる回頭性の高さを活かし、きびきび走れるMTか疑似7速MTモードを備える後期型ATがオススメのようだった。

 中古で探すことになるため装備もピックアップ。
 ・プログレで味をしめた高級志向からレザーシートパッケージ
 ・キーの出し入れが不要なスマートキーモデル(なお全車キーレス採用)
 ・HIDと操作を楽できるオートライト
 ・スマホと連動用にBluetooth接続と安全性の確保のバックカメラがついたナビ
などがついていると嬉しい装備。

 まずMT車についてはかなりマニア向けとなってしまい、軒並み10万Km以上の過走行車しか見つからなかった。しかも同程度のAT車に対して1.5倍くらいの価格。そこまでして欲しいと思えず却下。
 後期型ATについてはチラホラ見掛けるも同程度の装備車と比べてやはり割高。これは年式が上がることも理由ではある。
 本来シティコミューターである「iQ」であり、走りを求めて買い替えるわけではないので、どれほど重要視するかは値段と相談と比較して決めることにする。

 1.3LのiQを選択する人はプレミアム感を重視したのか、レザーシートパッケージ採用車が割と豊富。また「Clazzio」というメーカーによるシートカバーの品質がとても良く、通常シートにこれを装着するという選択もありだなと考えた。
 スマートキーモデルも割と多め。この装備のあるなしで使い勝手がかなり変わるため、ここは妥協せず採用モデルのみ購入候補と決めた。
 HID非搭載車についてはバルブをLED交換しても同等になるし、価格もそれほど高くないので良しとする。オートライトもあれば便利だが必須ではないか。
 スマホ連動、バックカメラつきナビについても、アンドロイドナビに乗せ換えれば地図は最新式になるし動画も見れるしで必須ではない。ただし追加で5万円くらい掛かる。

 こうして装備を精査し、現車確認のできる南関東の物件を検索した所、すべてを満たす車両は一台しか見つからなかった。
①南足柄の135万円
 モデリスタエアロ装備のオラオラ系。欲しい条件をすべて兼ね揃え、かつ南足柄という自宅から近い販売店というのは魅力的。しかしぶっちゃけ高過ぎる。100万円以上で選ぶなら「iQ」以外の選択肢もあるので冷静に判断して今回は見送り。

 あとは全条件を満たす物件はないため、帯に短し襷に長しの中から最適解を導き出す格好になった。
②木更津の75万円
 ナビ非搭載。追加費用が5万円ほど掛かる。逆に言えば最新式ドロナビを乗せることが出来るというメリット。車検一年つきは嬉しいが、何故か手数料が15万円とぼったくり。走行距離5万キロ。後期式。レザーP、Sキー、Aライトと他装備は完璧。

③野田の74万円と85万円
 74万円はAライト非搭載。どちらもバックカメラ非搭載。85万円は走行距離2.2万Kmと低走行が魅力だが前期式で車検2年。74万円は6.2万Kmなれど後期式。車検は来年8月までと短い。甲乙つけがたいね。

④川口の60万円
 車体色ブルーと個人的に刺さる色。ライトがハロゲンのためLED換装に追加で2万円くらいか。走行距離8万Kmと過走行に加え来年7月に車検が切れる為、そこでも15万円ほど追加料金が掛かる。
 白い物件ばかりの中、青い車体が気になって良く見ようとしてしまいがちだが、条件はあまり良いと言えない。

⑤杉並の50万円
 走行距離8万Kmでハロゲンライト。④同様追加で2万円掛かる。車体色ダークグレー。車検は26年12月と丸々二年あるので安心。過走行に目をつぶれば一番お買い得と言える。

⑥横浜の59万円
 レザーパッケージ非搭載の通常モデル。走行距離6万4千KmでHID、Aライト、Sキーと全て装備されている。車体色ダークグレー。
 プログレからの乗り換えのため、当初高級感を重視してレザーP搭載車のみ探していたことで選考から漏れていた物件。前述のClazzioにすればより高級感のある内装となるので障壁は無くなった。
 販売店も神奈川県内と近いし、値段的にもかなり魅力的。調べたら販売店の「WECARS」というのは悪名高い「BIG MOTORS」の後継会社だった。なるほどそれで安い値段付けをしているのか。

 値段的に購入候補は上記に絞られた。さてプレミアムコンパクトを自称する「iQ」だが実車はどんなものか。特に車内の広さとリアシートを倒した後の積載性を確認したい。これが軽自動車とあまり変わらなければ「プログレ」の維持を含めて検討し直しになる。

2024年12月22日日曜日

トヨタ「iQ」 購入記①

  「プログレ」の代替車選考は難航した。同格のセダンはすべからく3ナンバーサイズ。駐車場への出し入れが大変というのが乗り換え理由の一つなのに、大きくなってどうする!
 では5ナンバーセダンならと調べれば内外装ともプログレに遠く及ばず。わざわざ乗り換える理由がない。ワンチャンス、マークIIやクラウンセダンなどの旧車も検討したが、より維持が大変になるだけで装備も貧弱になるなど実質ダウングレードだ。
 セダンからハッチバックコンパクトに切り替えて検討しても、隠れた名車「プログレ」から乗り換えるに足る個性を持った車はなかなか存在しない。成立できるのはマニュアルスポーツ仕様くらいか?

 こうして維持費、取り回しにくさは我慢しつつ、「プログレ」を維持していこうと思っていた折、一台のコンパクトカーが目に留まった。軽自動車より短いボディサイズながら全幅は1680mmとしっかり5ナンバーサイズを確保。「プレミアムコンパクト」を標榜したこれまでのカテゴリーを超越した車。トヨタ「iQ」である。
 カテゴリーの超越、孤高の存在。しかし市場に認められることなく一代限りで消えていったあたりも「プログレ」と似ている。

 ぶっちゃけ変わり者じゃなければこの車に辿り着かない。小さい車が欲しければ軽自動車の方がより小さく維持費も安い。結果同じ維持費であればパッソやヴィッツを選択すればよほど使い勝手は良い。しかもコンセプト重視の専用設計が仇となったか値段は割高。
 似たような立ち位置のスマートも欧州市場だから成立するが、軽自動車という枠がある日本では存在意義の難しい車だ。

 しかし名車「プログレ」から乗り換えるには、これくらいのポリシーを持って開発された変態車でないと満足できなかった。どうせ一人でしか乗らないし。バイクに比べれば屋根がついているし、収納も十分以上!
 なんて考えていたら居ても立ってもいられず、プログレからの乗り換えを決めてしまった。

 


トヨタ「プログレ」 降りる

  来年の3月に車検を迎える「プログレ」。5ナンバーサイズにFRマウントの3,000cc直6エンジンと、今後ラインナップされることのないパッケージング。室内は「小さな高級車」を目指して、本木目ウォールナット使用。時代に流されない隠れた名車であった。

 これまで車には縁がなくペーパードライバーだった為、乗る機会を得てからは色んな車に乗ってみたいと思った。そんな一例が「高級車とは何ぞや?」という疑問と憧れだ。SUV全盛の昨今セダンは人気が低い。中古市場ではクラウンやフーガが手頃な値段で購入できる。ただしこうした3ナンバーの堂々たる車は大きすぎて自分の手に余るのでさて・・・そんな検討をしていた中、見つけ出したのが「プログレ」だった。

 3,000ccの大排気量は余裕のトルクで不満を感じさせない加速感と余裕を与えてくれる。また回転を抑えた走りとなるため静粛性にも寄与。滑らかな直6エンジンも上質な走りの一因を担う。
 落ち着いた造形の車内はさりげない高級感に溢れ、ワンポイントで入っている木目が伝統を感じさせる。スイッチ類の「カチッ」とした入りやすさと重さは安っぽさとは無縁。地味ながら存在感をアピールするアナログ時計など、こうした細かな品質のこだわりが高級車と大衆車の差異なんだなと教えてくれた。

 その乗り心地の良さとしっかりした作り。時代を超越した車であるため、今後末永く乗っていこうと考えていたが小さな不満も出ていた。開発が古いため最新ナビやスマホとの連携などはまったく考えられていない設計の古さ。あちこちから不具合や小さな故障も散見されるようになり、今後維持していくには金銭的な負担は大きくなる。
 古い車を維持するというのはこうした不具合に向き合いつつ愛すること。自分もそのつもりでプログレを維持していくつもりだったが、昨今の物価高はそうしたエンスー的な考えを許さず、生活やお金の使い方を見直せざるを得ない状況となっている。
 また駐車場が変わって狭くなり、5ナンバーセダンですら大きさを感じてしまうようになったのもこの車を手放すきっかけとなった。

 つい最近ワイパーブレードを交換し、曇りの激しかったヘッドライトユニットを交換すべくヤフオクで代替部品を落札したばかり。まだまだ維持していくつもりだったが、気持ちが変わってしまった。
 本当に惜しいけど、さようならをする。
 どうもありがとうございました。高級車とは何か、直6エンジンとは何か、FRとは何か、そうした全てを教えてもらいました。

2024年12月21日土曜日

オホーツクに消ゆ(リメイク版)

  何十年振りかで復活した推理アドベンチャーゲーム「オホーツクに消ゆ」のリメイク版をクリアした。オリジナルのファミコン版が遊べるということで、高価だったがNintendo Switchのカートリッジ版を購入した。
 UIとグラフィックのアップデート、フルボイス、追加シナリオなど。懐かしみながら遊んだがゲーム全体の古さは否めなず。本当に懐かしがるのであればファミコン独特のピコピコサウンドの方が良かったなんてことに。
 追加シナリオは「オリジナルのオマージュ」+「一本道ストーリー」で、新作というより後日譚程度のもので、総じて高い買い物だったなぁとはなってしまったのは残念。

2024年12月4日水曜日

ドラゴンクエスト3 HD2D

  ドラゴンクエスト3の2024年リメイクたる「ドラゴンクエスト3HD2D」をプレイ、クリアした。プレイ環境はSteam版。Nintendo Switchでのんびりお気楽プレイしようと思ったが、HD2Dは画面の綺麗さが売りのようなので、PC版を選択した。
 遊んだ感覚としては、ぶっちゃけ慣れ親しんだドラクエ3以外の何物でもなかった。事前情報を仕入れず、クリアまで自力で遊んでいる分にはこれまで通りのドラクエ。
 雑感としてルーラなどが使いやすくなった反面、モンスターの複数回攻撃や状態異常攻撃が多すぎるなどバランスのおかしさは感じられたが、何度クリアしたか記憶にない安定のドラクエ3だった。

 期待のHD2D部分はプレステ2で発売されたドラクエ5を思い出させる程度と、感動できるほどの出来栄えではなかった。諸般の都合で作り直されたようだが、開発初期のオリジナルをそのままHD2D版にした表現方法の方が懐かしさの中に綺麗になったギャップを感じ取れただろう。発売時期を延期してまで作り直したほどだから、実際に遊ぶとフィールドや洞窟が狭すぎて遊びにくかったのか。
 戦闘画面ももう少し外連味を出せなかったか。細かく書き込まれたキャラクターたちは動くことなくコマンド入力後に消えてしまい、小さなモンスターが動くだけ。ドット絵と詳細作画の融合は上手く行ったと思えず。
 メモリの都合で端折られていたオルテガのストーリーを膨らませ、分かりやすくを目指したストーリー展開が蛇足に感じる。ドラクエ3の楽しさは戦闘とフィールド探索の自由さにあるのだから、お金と時間を掛けるべき部分を間違えているように感じた。

 今回は勇者、商人、僧侶(→賢者)、遊び人にてプレイ。オリジナルより経験値が溜まりやすいのか僧侶~賢者への転職はスムーズに行え、遊び人もガンガン遊びを覚えてパーティのお荷物になってくれた。商人は「○○バーク」を発展させた後、パーティ復帰という劇的な展開。いろいろ妄想が捗る…ってほどでもなかった。
 バラモス討伐は大苦戦。遊び人の負担が大き過ぎた。戦い方を変えて倒せそう!となった所でバシルーラが勇者に直撃、再挑戦なんて展開もあった。あまりに大変だったので妄想ストーリーで補完して転職祭り。ゾーマ戦に向けて商人を魔物使いへ、遊び人を賢者へ、賢者を盗賊へ転職して挑んだ。
 巷を騒がせている「魔物使い問題」だが攻略サイトを見ずに進めた所、ゾーマ戦までに「ビーストモード」の取得にはいたらず、「まものよび」のダメージも50×4程度。勇者のライデインや賢者のメラゾーマに比べてぶっ壊れ特技ということもなく、かと言って弱すぎることもなく、普通にクリアできた。
 結果、安定のドラクエ3だったなという感想となった。

 現在攻略サイトをみて「はぐれモンスター」を回収。お手軽大ダメージの「まものよび」や「ビーストモード」を実感するに確かにこれはぶっ壊れだわと感じる。攻略サイトを見ながら遊ぶ層がメインとなった昨今、こうした収集要素で成長する技というのはバランスブレイカーになりやすいね。制作サイドの認識が甘かったんだろうなという案配。