もうすぐ梅雨入りながら、天気予報では土日とも晴れという貴重な週末。コロナウィルスによる緊急事態宣言が長引いたためか、調べれば各地の宿が安値で泊まれる。一泊二日のロングツーリングでもと思ったが、気温も高くなってきたことだし、今年初のキャンプツーリングへ出掛けることにした。
当初予定ではいつもながらの富士五湖と思ったが、土日の混雑は予想されているし、たまには違う場所へ行ってみようということで、ネット情報を頼りに八ヶ岳のふもとにある立場川キャンプ場に決定した。
①昇仙峡
朝7時に出発。午後2時~3時までにはキャンプ場へ着きたい。八ヶ岳までは下道で三時間ほどで到着できるので、その道中にある昇仙峡へ立ち寄ることにした。前々から来たいと思いつつ後回しにしていた観光スポットだ。
甲府の中心地である駅前を過ぎてすぐに山道となる。甲府が盆地であることを実感。和田峠を越えて昇仙峡グリーンラインに到着。峡谷の道は生憎週末が車両通行止め。本来であれば駐車場へバイクを止めて散策となろうが、まあツーリングが目的だしスルー。
それでもグリーンライン道中から見える昇仙峡の山々は、独特の形状と荒々しい岩肌で奇怪な景色を醸しでしていた。ガードレール沿いに渓谷を見下ろすとかなり高さがあり怖い。今度は紅葉の季節にでもゆっくり来よう。
②R141
昇仙峡を後にし清里まで国道141号線を北上する。信号の少ない走りやすい幹線道路で、観光地と言うこともあって交通量はそこそこなれど、のんびりツーリングすることが出来た。
道の駅「南きよさと」で一服。清里駅へ。SLが展示されていた。清里と言えばペンションの立ち並ぶ観光地で有名だったが、今では人気も薄れているらしい。
③八ヶ岳高原ライン
清里を過ぎて八ヶ岳の南山麓をぐるりと回り込む「八ヶ岳高原ライン」へ。富士山スカイラインと似た森の中を走り抜ける高原ルートという感じ。
高原ラインを走ってすぐの駐車場から八ヶ岳を見やる。去年の11月頃に来た時は雪をかぶっていた赤岳にも新緑で覆われ始めていた。今日は全国的に夏の暑さということだが、標高が高いこともあってか寒い。メッシュジャケットと半袖シャツ一枚だったがちょっと失敗したか。
道中展望台のある観音平に立ち寄る。南アルプスの山々を一望できるスポット。八ヶ岳への登山口ともなっているようで、多くの乗用車が止まっていた。
④立場川キャンプ場
予定より少し早く、午後1時半ごろキャンプ場に到着。事前に調べていた通り、森の中の一本道に広がる細長いキャンプ場。流行りのオートキャンプ場と違ってトイレと炊事場しかないためか家族連れは少なくとても静か。
テントを設営してから富士見町市街地にて夜食の買い出し。キャンプ場からは7km程度の道のりなので割と便利。銭湯も近いそうだ。キャンプ場内には名前の由来となっている立場川がある程度でその他の設備はほとんどない。炊事場とトイレもひとつずつとこじんまりしている。
しかしシンプル故に団体客やオートキャンパーがいないため、ソロキャンパーとしては居心地よく、予約なしでフリーに設営できるというのもバイクツーリングには利点。他にも枯れ枝がまとまっておいてあるので薪として自由に使えるのが嬉しい。
本日の夕飯は何度目かのステーキ。今回はステーキソースも用意して味付けしたところ、割とおいしく食べれた。
夜中は焚火をしながら橘いずみと谷山浩子を聴く。森の中、外灯もない暗闇の中、木々の合間からは星々がきらめいている静かな世界。心のやすらぎを覚える・・・なんて言ってられないくらい寒い。高原のキャンプ場は防寒大事だな。
なおここは曰くつきのキャンプ場なれど、なんら心霊現象にはあわなかった。それより樹液が予想以上に大量で、朝起きるとバイクがそこら中樹液まみれとなっていた。次回訪問時は対策を取らないと。
⑤八ヶ岳エコーライン
八ヶ岳を関した街道は何個あるんだ!?という感じ。大農園の中を颯爽と走り抜ける楽しい高原ルート。
国道299号線の愛称。茅野から秩父までをつないでいる。途中、昔訪問した「神流町恐竜センター」を経由する。当初予定ではこの道で帰るつもりだったが、一昨年の台風による土砂崩れでいまだ通行不能。仕方ないので佐久からR254へ向かうことにした。
蓼科の辺りはのんびりしたワインディングと思っていたら、しばらくしてヘアピンが連続する山道へ。南北八ヶ岳を隔てる麦草峠を目指して登って行く。道幅は広いので走りにくいこともなく、交通量があまり無いのも嬉しい。
峠を越し、八千穂高原スキー場を過ぎると再びヘアピンの連続。ほどなくして国道141号線へ合流する。
メルヘン街道に入ってすぐガソリンが残り2メモリということに気付く。この先山道だからしばらくスタンドはないんじゃないかと思ったが、2メモリあれば100kmは楽に走れるはずとたかをくくる。結局リザーブに入ることなく市街地へたどり着いたものの、リスクを考えればあまり感心できないな。
⑦R254
R299は通行不能ということもあり国道254号線へ。ツーリングマップルによればこの道もお勧めとなっていて、山間部を走り抜ける爽快ワインディングという感じで楽しい。
山頂が独特の形をした荒船山を越えてしばらく行くと県道51号線の案内標識に出会う。さっそくそちらへ進みさらに妙義山へ。昨日訪問した昇仙峡に負けない荒々しい山だ。
⑧おぎのや
今回、国道254号線~妙義山へ出たのは、R299の通行止めで目的を変更したため。変更した目的は横川で峠の釜飯を買うというもの。
以前、軽井沢方面へ行ったときに横川駅で峠の釜飯を購入したものの、持ち合わせがなく自分の分しか買わなかった。今回はおみやげに買って帰りたかった。峠の釜飯は素朴な味だし付け合わせも山菜が中心でとても豪華なものではない。でもここでしか手にすることが出来ない名物だし、食べ終わった後に器が残るのは嬉しい。
無事おみやげの釜飯をゲットして帰宅。帰りは高速を使ってひとっ飛び。午後4時前に帰宅。キャンプ場でついた樹液を落とすため、旅路の疲れも厭わず急いで洗車。幸いすぐに洗い落とせたので一安心。
走行距離は一日目が213.2km。二日目が331.7km。総走行距離544.9km。