2011年12月31日土曜日

ゼルダの伝説 スカイウォードソード

 やっとクリアしました。途中いまさらながら購入したXBOX360のカルドセプトサーガをやったりで、集中して進められなかったため、時間が掛かりました。終わった感想としては、まあゼルダだな、という感じでしたね。

 このゲームの一番の売りであり特徴としては、モーションプラス(モープラ)による剣戟でしょう。
 リモコンに比べより正確に動作を読み取れるようになったモープラを利用し、これまでボタンで行っていた剣を振るという動作を、実際にリモコンを振らせるようにした。Wiiを発売した当初からあったアイデアです。
 しかし残念ながら多くのWiiソフトは、こうした操作を売りにしたソフトを発売したものの、どれもイマイチな結果しか出せませんでした。モープラがないため精度が低かったためか、モーションを検出して反映するのが難しいからか。
 任天堂HPの「社長が訊く」でもモープラの扱いにかなり苦労している話が出ています。結果Wiiが発売されてから五年掛かって、やっと今作が発売されたことを考えれば、ファーストメーカーだからこそ許されることであって、他社には出来なかったことが伺え、これまで発売された同様のソフトがイマイチだったことも理解出来ます。

 こうしてやっと発売された今作でしたが、残念ながら売りの操作性はやっぱりイマイチでした。確かに他の似た作品(ドラクエソード、レギンレイブ)などに比べれば思い通りに動きます。それでも例えば棒を握って剣のように振る・・・時と比べて、結局ゲームが認識しやすいように、人間の側で調整しなければ思い通りに動かせませんでした。
 具体的には若干のタイムラグや予備動作を拾ってしまうという敏感さ、斜めの検出など。しかしこの操作性が売りになっているため、正確な剣さばきを求められることが多く、そこがどうしてもストレスに感じてしまいました。
 敵の投げてくる弾を撃ち返したり、ダウンした所へ何度も剣を叩き込むといった、あまり正確性を必要とされない剣さばきに関しては、爽快感が感じられただけに、この細かい操作性を求めたことは、少しやり過ぎだったのではないかなと思います。

 ストーリーや謎解きはこれまで何度も遊んできたゼルダの伝説をそのまま踏襲しています。ゼルダ姫がさらわれ、若者リンクが各地の神殿を巡ってアイテムを探し出し、最後にガノンを倒すという王道ストーリー。これはシリーズのファンであれば文句のつけようがない出来映えだったと思います。

 残念だったのは訪れる世界が分散して配置され、鳥に乗って各地を旅するという点。どうしても変り映えのしない雲の上では、馬で各地を探索するという過去作に比べ、どうしても移動が地味に感じてしまいました。
 またワープができず、毎回あまり楽しいとは言えない鳥の操作をしなければならないのは、面倒なだけだったのは事実です。

 もう一点はグラフィックについて。もはやWiiでは厳しいな、と言わざるを得なかった。遠景をぼんやりと、さながら点描や印象画風にエフェクトを掛けるのはいいのだけれど、いまの大画面の液晶テレビではモザイクのようにしか映らず。トゥーンとリアルの間をとったようなキャラデザインも、今ひとつ親近感が沸きませんでした。
 砂の神殿における砂吹きや、時空石による一部分だけグラフィックが書き換わる描写。そして水の表現・・・ひいては森が一面水没してしまうというアイデアなど、これは!と思わせるシーンもありましたが、それだけにHD機種であればと思ってしまいました。GC用として開発されたトワイライトプリンセスに比べれば、かなり綺麗なんですけどね。
 時代の移り変わりの速さと、人間の慣れというのは怖いものです。

 以上つらつらと書き連ねてきましたが、今作が現状20万本程度しか売れていないのも分ります。ファンとしては面白いけれど、さらにライトな層に対しては見栄えという点で訴求力が低く、また他の人に勧めようとするには、操作感が特殊かつ思い通りにいかないからです。

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