山崎貴監督のゴジラ映画二作目「ゴジラ-0.0」を観て来た。
前作はアカデミー賞(視覚効果賞)を取るなどの評価を受けた作品だったが、個人的には日本人特有の戦争観に対する嫌悪があり肯定できなかった。アマゾンプライムでいつでも鑑賞できたが、どうも観直す気になれず。ブルーレイディスクを購入しようとも思わなかった。これについては同時期に作られた新しいゴジラたる「シン・ゴジラ」とは異なった。
再鑑賞した感想も変わることはなく、オーバーな演技とご都合主義。そして被害者意識で先の大戦を振り返るスタンスは受け入れられなかった。
今回の「ゴジラ-0.0」は前作の完全続編。奇跡的に生き残ったヒロイン大石典子とその要因となったゴジラ細胞をキーに物語は進行する。また今回は敵対怪獣として何とキングギドラが登場。いくつかのオマージュシーンや初の映像表現となった引力光線は見応えがあった。
いつもの通り事前情報を得ないようにして鑑賞したので、ここまでしっかりとしたキングギドラだったことには驚いたが、その登場自体は予告編の時点で特徴的な甲高い鳴き声で予想されびっくりも半減。完全に隠しておいてくれればよかったのにとは思った。
広島の原爆投下とそれに続く悲劇的な光景。ニューヨークへゴジラが進行し、熱線で焼ける人々や吹き飛ばされる街の表現など。割と衝撃的な映像が差し込まれるものの、反戦へのメッセージとしてでなく、怨みと制裁への妄想の表現だった。
前作にアカデミー賞を与えた米国はこの表現をどう受け止めるだろうか。監督の毒気を感じさせた。
物語は総じて暗い展開で終始。会場には当たり前だが子供連れも多く見かけた。ゴジラが原爆大怪獣ということは彼らにも周知のことであり、これでいいのか。自分たちだって小学生の時期に広島・長崎について学び、「はだしのゲン」や「ピカドン」などで悲惨な現実を視覚的にも目の当たりにしてきた。日本国民として知らねばならぬことであり、これはきっかけ、機会として良いことなのか。
怪獣映画を見に来たのに、ここまで重く晴れ晴れとしない気持ちにさせられ、鬱々とした気分になるとは。鑑賞中も「なんて暗く救いのない映画なんだろう、これは娯楽作品なのだろうか」と重い気分にさせられた。前作に引き続き積極的にもう一度観ようと思えない理由のひとつにはなる。
強いて言うと前作同様特撮シーンは素晴らしく、キングギドラとの攻防シーンは良かった。
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