2011年6月29日水曜日

スーパー8

 SFジュブナイル。スピルバーグの映画をリスペクトして作られたと宣伝している通り、キャラクター設定、ストーリー展開、撮影方法など、確かにどこか既視感がある。特に始まって事件が発生する辺りまでの描かれ方は、スピルバーグの映画を思い出す。

 スピルバーグの映画は好きなので、この作品も楽しめて鑑賞できた。少年らと8ミリ映画のくだりも、私も中高校生の頃ビデオ映画を撮っていたこともあり、懐かしさを覚えたりした。
 主人公の少年もかわいらしく、また演技も達者だったので、共感を感じられたし、脇役の人物設定も上手く施されていて好感を持てた。

 ただし残念ながら名作というのは違う。スピルバーグのE.T.や未知との遭遇は名作だが、この映画は出来映えこそ同等だが、同じ名作の範疇には入れることが出来なく感じた。
 リスペクトがすぎるあまりパロディ的で、言い方を変えれば同人誌の乗りだから。監督のオリジナリティを感じられず、言いたいことは何か?と考察すると、「スピルバーグの映画最高!」に思えてくる。
 結果この作品単独で語ることは出来ず、良くも悪くもスピルバーグ作品の影がつきまとう。そんな映画は残念ながら名作というカテゴリにはなり得ない。

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