2019年1月21日月曜日

レディ・プレイヤー1

 スピルバーグ監督の作品「レディ・プレイヤー1」をアマゾンプライムで借りて観た。バーチャルリアリティのゲームを舞台とした物語。上映時ガンダムが出るというのが話題だった。

 物語の展開はとても陳腐。現実世界でうだつの上がらない主人公が、VR世界では腕利きの賞金稼ぎ。まあ、ありがちな展開だ。ご都合主義でお話しが進んでいって、最後は結局現実世界が大事だというメッセージで終わる。
 主人公は完全無欠にして悪者はただの馬鹿。善悪二元論に終始して葛藤はない。3つの鍵を探すのが目的だが謎解きが簡単すぎてうならせるものがない。見栄えにお金を掛けすぎて物語の深みがない。

 結局この映画の売りは有名IPがゾロゾロ出演することか。前述のガンダムに加えバットマンやデロリアン、キングコングなどがワンサカ登場。画面端にチラリと映るだけのキャラクターを見つけて楽しめる。
 しかし所詮3DCG。登場するキャラクター達に意思はない。権利がクリアになれいくらでも登場させることはできて必然性がない。
 こんなものは漫画やアニメのモブにヤマトやゴジラが出てくるのと何も変わらない。それがハリウッド作品に登場するというだけ。オタクのお遊びの域を越えるものではない。こんなものはファンサービスやおふざけであって売りにならないでしょ。
 例えばガンダムのシーンは原作ではウルトラマンだったとのこと。メカゴジラ対ウルトラマンには意思を感じることが出来るが、権利がクリアにならなかったのでガンダムになってしまい、それでいて変身時間は3分間という制約はそのまま。作り手のこだわりが感じられない象徴的な場面だ。

 陳腐なお話しと必然性のないカメオ出演を楽しめるかどうか。調べてみると割と評価が良いみたいだけど、私にはまったく楽しめなかった。
 

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