2010年12月2日木曜日

スペースバトルシップ ヤマト

 アニメ宇宙戦艦ヤマトの実写映画化。主演木村拓哉。本日「映画の日」のため鑑賞料が安かったので、さっそく観てきました。第一感はキムタク映画だなぁという感じ。

 戦闘シーン始めヤマトはCGによって描かれ、それほどちゃっちくなかった。ただしうならせるような演出や場面はなかったのが残念。ヤマト=波動砲なのだが、結構あっさりと撃ってしまう。
 ワープも同様。ワープ航法時の演出はまったくなく、一瞬で完了してしまう。次元跳躍なのだから、ハイパースペースに飛び込んだ瞬間出てくるという解釈なんでしょうが、もともと荒唐無稽な設定なのだから、魅せるシーンにするべき。

 CG戦闘シーンに比べ陳腐に感じたのは艦内シーン。セットばればれというか、質感が感じられなかった。スターウォーズのように、本物の船内という雰囲気を醸し出せなかったのは、上記波動砲やワープシーンの演出があっさりし過ぎていたことから分るように、その筋のマニアというかファン的なスタッフがいなかったのかも。これだけ金掛けた作品なので、そんなことはないでしょうけど。
 船員が凄く少なく感じたし、宇宙船だから・・・なのかもしれないが狭い。

 キムタク絡みのシーンが多すぎ、かつキムタクの演技が大げさなので、小芝居のように見えてしまった。これはキムタクを主演させた時点で仕方ないか。
 ヒロイン役の森雪はいわゆるツンデレなんだが、最近こうした女性が多く、また無理にデレへと持って行くため最期の別れに感動できなかった。これは原作のアニメ版でも古代と森はくさいシーンなので、文句言えないけれど。

 脚本的にはシリーズのダイジェストっぽくなった感は否めない。
 何十万光年先の未知なる惑星への旅というには、簡単に到着してしまうのはどうか。ドメル提督との戦いまでを第一部、以降を第二部の二部構成は無理だったか。もっともアニメ版の初代ヤマトも、映画版はかなりあっさりシナリオが進むけど。
 また戦闘シーンよりも通信圏内から離脱してしまうエピソードや、真田、斉藤の最期であるとか、前述の森と古代の絡みとか、感動強要シーンばかり。こんなエピソードばかり選択しているので、燃える場面が少ない。ヤマトの見せ場がない。
 結果キムタクの鼻白む演技ばかり目立つという悪循環。

「血の沸き立つヤマトの燃えシーン、それを指揮する古代進燃え ==> キムタク燃え」

 となればよかったのに「キムタク格好いいだろ? ==> ヤマト格好いいだろ?」になり、残念な結果となってしまった感あり。

0 件のコメント:

コメントを投稿