HD2D化されたリメイク作ドラゴンクエスト1&2をクリアした。昨年発売されたドラゴンクエスト3に続くロト三部作のリメイク。グラフィックを大幅に刷新し、ストーリーに手を加えるなどしてアップデートされたもの。
もはや何度目のリメイクだよという感じだが、今回は追加ストーリーによる作品の補完がなされた完全版という出来栄え。後付け設定じゃないかとか、俺の思っている○○とは違う、といった部分もあるものの、全体の整合性がとれてお話しとしてはまとまっている。
肝心のゲームシステムについて、主人公一人で冒険する「1」は現代でも通用するのか、どのようなアレンジが行われるのか、というのが発売発表当時から話題となっていた。結果複数回攻撃や対応手段を拡充した上で、モンスターは多数登場という1対多の図式に。どうしてもフルボッコ状態となるため、戦闘の度に体力を回復させる必要があるなどきつい仕様。
ただしレベルアップは苦にならないし、HPやMPのステータスもどんどん上がっていくので割と何とかなる。ボス戦では厳しい戦いを強いられることもあるが、耐性を整えたり攻撃順を読んで行動を決定するなど、主人公一人だからこそ考えて行動しなくてはいけないといった作りになっており、それを理解すれば楽しめる。逆にこれが理解できなければクソゲーとなるため賛否が分かれているようだ。
ストーリーが拡充されたこともあり、個人的には一人旅であるドラクエ1勇者の英雄性が増して楽しめた。
ドラクエ2はサマルトリア王女の追加などボリュームを増した作りに。しばしばイベントシーンが挟まれ、声優陣による人形劇が繰り広げられる。好き嫌いが分かれると思うが、想像性を限定化させるので個人的には好みではなくうざったく感じる。
戦闘面ではパーティ仕様なのでドラクエ1のような死闘感はない。回復魔法を弱体化させ緊張感を増そうとしたようだが、あまり成功したとは思えない。また終盤はモンスターから得られる経験値が多くなるためレベルアップはさらに容易に。4桁ダメージも飛び出す派手な戦闘となるなど、RPGの醍醐味である成長させる楽しさを味わえた。
残念だったのは中終盤における装備品の無個性かつ大量投入。街に着くたびにお目当ての装備を整えていくといった楽しみがスポイルされ、またせっかく入手した装備も活用される間もなく取り替えられていくことになってしまった。
ネタになった感すらある弱いサマルトリア王子が、ロト武具装備可スペル大幅強化でローレシア王子より勇者ぽくなったのは良かった。
