2011年7月28日木曜日

アリス:マッドネス・リターンズ

 前作は未プレイ。ノーマルで始めて先ほどクリアしました。全般的な感想としてはアクションゲームの「佳作」といったところかな。決して「良作」や「傑作」ではないが、つまらなくはない。

 内容自体は3Dマリオやゼルダによく似ている感じがする。例によって事前情報を出来るだけ入れないようにしてプレイしたので、ゲーム内容がこんな風なアクションゲームだったとは知らなかった。もっと戦いメインだと思っていた。
 とは言え「不思議の国のアリス」をダークにした感じの世界観は秀逸で、またグラフィックもなかなかきれいなので入り込みやすい。肝となるアクション部分もストレスなく楽しめた。
 前述のマリオやゼルダを参考にしたんだろうなあと感じた。

 基本部分はよく出来ているのだが、全般にわたっては不満な点もいくつか。
 ミニゲームが本編アクションと掛け離れすぎていて、かつ息抜きにしても面白くない。それでいて何度もやらされるはめになる。
 チャプター構成になっているものの、小さな区切りが明確ではない。かつボスキャラ風のイベントがないので達成感に欠く。さらに言えばひとつのステージが長すぎる。短いステージをいっぱい詰め込んでいった方が、達成感や爽快感を味わいやすい。
 この辺は3Dになったマリオはうまくゲームデザインを突き詰めている。加えてステージやゲーム内容も盛りだくさんにして飽きを来させにくくしている。
 対してこのゲームは同じようなステージを長時間プレイすることを強いられる割に、やっとクリアしても達成感がないのでアクションゲームにおける楽しみが少ない。つまり緊張と緩和というアクションゲームの基本部分が煮詰められていないのだ。

 マリオで言うアスレチック面の合間に雑魚キャラとの戦闘が挿入される。雑魚キャラには明確な行動パターンと弱点が存在しており、倒し方を模索しながら戦わねばならないのは面白かった。
 上手く弱点をつくような倒し方をすれば、あまりダメージを受けることなく倒せるのに対し、適当にナイフを振っているだけではダメージが大きく、ゴリ押しがしにくい。こうしたキャラクターの数値的成長だけでなく、プレイヤーのスキルアップがゲームの難易度に影響するというのはよいデザインだと思った。

 日本語版を購入したのだが、ストーリーは分りにくい。翻訳があまりにも英文をそのまま訳している感じで、かつ文字も小さいため読みにくい。また長文で難しい単語が羅列される割には表示時間が短かったりと散々。
 ここは映画の翻訳などをしているプロの翻訳家に依頼すべきだったか。
 さらに妄想と現実がクロスオーバーするシナリオなため、一層分りにくかった。再プレイしようかと思えるほどの爽快感がないので、この分りにくさは残念。

 以上、ゲーム自体は過去の名作アクションに劣らない出来映えだし、グラフィックや世界観などは一見の価値があるのだけれど、細かいゲームデザインが失敗していて、プレイ時の楽しみ、爽快感を半減させるという、いわゆる残念な作品と言えよう。

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