今年の年初ツーリングは中止。プログレでのんびり観光することにした。天気予報によれば一日雪になりそうな日があったことと、自分の甘さで寒い中バイクで旅する気になれなかったため。こうしてだんだんバイクから離れていくのだろうか。
訪問先は雪の影響がない所ということで、太平洋側沿岸部から検討。 関東地方は近すぎるので却下。冬の四国は行ったので、次に行くなら夏が良い。紀伊半島も一昨年行ったばかり。ということで東海地方に決定。
バイクツーリングではないので道中はあまり楽しくなさげ。観光地巡り中心に旅程を決定。名古屋に三日間+浜名湖というスケジュール。
一日目 小田原~名古屋
いつもであれば朝の早い内から出発して高速代を浮かす作戦だが、路面凍結の恐怖を知った身なのでそんなことはできない。のんびり8:00頃家を出た。
出発前にセッティングした外部入力の具合を確かめながら進む。エンジン回転を上げると「キュイーン」と耳障りな音が発生して使いにくい。ノイズキャンセラーの導入を検討せねば。
正月休みも終わっているので、特に渋滞にも会うことなく、お昼ごろ名古屋着。最初の訪問地「熱田神宮」を目指すが「初えびす」という期間で周辺駐車場は利用不可。しかも結構混んでいるみたい。慣れぬ土地で駐車場を求めてさまようのもいやなので、サクッと予定変更する。二つ目の訪問地「名古屋港水族館」へ。
入場するとすぐにイルカショーの開催時間となった。遠めの席で見るがイルカはかわいい。餌をもらうために演技する様は健気。
シャチは次の時間ということで、館内を散策しながらイベント待ち。展示は工夫が凝らされ見応えがある。クジラが進化した歴史や深海魚が赤い理由など、博物館のような作りが良かった。
イワシの水槽。群れる魚群と一匹狼のごときエイやサメ。
館内をひと回りしたあたりで時間となったのでイベント会場へ。念願のシャチショーを見る。思っていた以上にシャチは大きく、何も知らずに海でこいつに出会ったら恐怖でしかない。
水族館を見終えたあとは、併設されている展望台、南極観測船ふじなどを見て帰路につく。
二日目 名古屋市街地
朝一番で昨日訪問できなかった熱田神宮へ。以前名古屋に住んでいた時にも来たことがあり、だいたい記憶通りだった。三が日も明けた平日だからか、それほど人は出ていない。
お参りして後、恒例の新春おみくじ。今年は「半吉」。あまりよろしくない年のようだ。
次は名古屋城へ。最寄り駅の駅名が「市役所」から「名古屋城」に変わったようで、ナビに反映されてなくて少し迷う。
現在名古屋城は耐震工事にまつわるごたごたで、天守閣に登ることができない。木造建築で当時の図面通りに作り直す案が出て工事がストップしたらしい。観光スポットでエレベーターなしでいいのか?となったようだ。そりゃそうだ。当時の軍事施設なのだから使い勝手が良いわけない。
本丸広場には再建された本丸御殿が公開されているが、出来たばかりの木造建築にありがたみがないのもまた事実なわけで、本物ってなんぞや?という気になる。
名古屋城を後にし、市街探索。趣のある外観をした市役所、県庁を通り過ぎて久屋大通りへ。名古屋のシンボル「テレビ塔」から栄、大須を回って時間調整。
大須の三輪神社に行列が出来ていて驚く。何てことの無い小さな神社なのだが。後で調べたところ兎を祀った神社で、今年の干支が兎ということもあり、人気になっているようだった。
大須にはツクモやドスパラといったPC店。他にもスーパーポテトのようなレトロゲームショップなどが出店しており、秋葉原・日本橋にならぶ電気街の雰囲気を今でも残していたのは嬉しかった。
散歩がてらの時間調整はi-maxシアターで「アバター2」を観るためだった。
109シネマズにて「アバター2」を鑑賞。今回は3Dにて。映像のリアリティは増すが、三千円も出して観るほどの価値はなかったかな。i-maxってこんなものだったっけ?
二度目の「アバター2」もだれることなく三時間ぶっ通しで観れたので、つまらない映画ではないことは確認できた。しかし始まってすぐの辺りはちょっと眠くなってしまったし、シリーズものとして話が進んでいないことも残念に思えた。
映画を観終わって名古屋駅前を散策。かつての職場の辺りを通るが不思議なほど記憶が蘇ってこない。街が変わったからなのではなく、自分がこの地に思い入れを持っていなかったからか。起きて仕事して疲れて帰って寝る。その繰り返しでしかなかったからか。
せっかくなので名古屋名物台湾ラーメンの発祥地である「味仙」へ。思っていた以上に辛かった。
三日目 郊外
名古屋三日目は郊外へ足を伸ばす。一つ目の訪問地は「トヨタ博物館」。
茂木サーキットにあるホンダコレクションホールのような展示場は他のメーカーにはないのだろうか?と探したところ、トヨタにはいくつか展示場があり、その一つがこの「トヨタ博物館」だった。
ここはトヨタの名車を中心に、他メーカーの名車を集め、車が進化していく歴史をまとめている。初代クラウンやトヨタ2000GTといった定番だけでなく、コスモスポーツやNSXといった国産他メーカー車、ベンツやフェラーリといった外車なども並べられ、本物を味わうことが出来る。
お昼から中京競馬場へ。久しぶりの競馬観戦。
さっそく買った午後一番のレースで的中。これは幸先よいなと思ったが、あとは全敗だった。候補に挙げた馬が1-3着だったり、オッズのうまみがないからと買わなかった組み合わせで決まったりと、割と惜しい結果が多かったので、それほど読みは外れてなかったなんてうぬぼれる。
もちろんこれが競馬の怖い所で、1-3着はただのハズレだし、成績の良い馬=印の多い所を狙っているのだから、結果が良くて当たり前。相変わらず競馬予想は難しいのである。
しかし久しぶりの競馬場は良かったね。少々の殺伐さや競馬場=賭場のもつアウトロー感も嬉しさを感じる。また来ようかな、全国競馬場めぐりもアリだな、なんて思ってしまった。
四日目 浜名湖
正月観光最終日。浜名湖周辺を巡る。
浜名湖周辺を遠江というが、これは京都を起点に滋賀の琵琶湖が近い海(近江=おうみ)で浜名湖が遠い海(遠江=とおとうみ)ということらしい。
一つ目の訪問地は自衛隊浜松広報館エアーパーク。浜松基地に併設された展示場。訪問前ナビで検索すると灰色区画が広がっていたのは自衛隊基地だからか。市街地にフェンスに囲まれた飛行場がどっかりと鎮座していて交通の妨げになっている。基地の設置より市街地の発展が後だろうから仕方ないことか。
館内は歴代の自衛隊戦闘機を中心に展示がなされている。当たり前ながら三沢航空科学館に比べると自衛隊PR要素が強い。入ってすぐにF2が展示されていて思わず見入ってしまう。もちろんF4もあって嬉しくなる。
次の訪問地へ向かう前に、うなぎパイファクトリーへ立ち寄っておみやげを調達。浜名湖名物「夜のおかし」。ついでに浜名湖を見物。しかし湖は広くて変な形だし、これといっていい展望所を見つけられなかった。残念。
今回の旅、最後の訪問先はスズキ歴史館。これもホンダコレクションホール同様、他メーカーの展示場はないかと思って探した所。スズキに思い入れはあまりないが、「鈴菌」と称される独特の雰囲気を持ったメーカーなので楽しみな所。
初めて乗ったバイクは親父の持ってたバーディで、初めて買ったバイクは友人から安く譲ってもらったハスラー50。どちらもスズキのバイクという縁もある。
「歴史館」という名の通り、スズキ創業期の織機製作から始まり、現在につながる四輪「スズライト」の開発といった歴史が映像と実機で展示されていた。結構見ごたえがあり、また子供向けに作られているのか分かりやすい。
他にも車の生産工程なども紹介もされ、過去の名車を並べただけの展示になっていないのは素晴らしい。
今回、三泊四日の旅は観光中心の旅となった。過去の旅と言えば訪問先はあくまでそこへ行ったという記念、証拠として立ち寄るだけの慌ただしいもの。バイクで走ることこそが目的であった。
それはそれで楽しいし、今後も続けていくのだが、目先を変えてこうしたのんびり旅もありだなって思った。それこそ夜行バスや電車で旅にでるのも良いかもしれない。